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正しいコールド・コールのかけ方

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見込み客に突然売り込みの電話をかけることをマーケティング用語で「コールド・コール」と言いますが、これは見知らぬ人のすでに予定でいっぱいの1日に介入するようなものです。相手にとってはコールド・コールによって今集中していることが邪魔されるわけで、当然迷惑に感じます。これは予定にないことなので時間も気になります。電話をかけてきたがいったい誰なのか分からないため、信用度はゼロ以下です。過去にも「今日はご機嫌いかがですか」のような愚かな質問から始まる馬鹿馬鹿しいコールド・コール​を何度か受けた経験があり、途端に、あぁ、またしょうもない電話がかかってきたと頭の中で警鐘が鳴り響きます。聞き覚えのない声なので瞬間に「誰だ、こいつは。知らない人からの電話は良くない。嫌いだ」と考えてしまいます。 

では、見込み客のビジネスにバリューを与え​るように電話をかけるにはどうしたらよいのでしょうか。まずは電話の目的が何であるのか明確にします。電話で何でもいいから売り込もうと考えている人は今すぐ考え直すことをお勧めします。電話で売れるものもありますが、実際はほとんど成功しません。
 
こ​の電話をかける目的は唯1つ、後日見込み客と対面し、先方のニーズと、先方が抱えている問題に対してこちらが解決できるかどうかという可能性について話をすることです。ですから、先方がまったく関心がないのに無理やり商談してもらうことではないのです。ビジネスで生き残るつもりなら、個人のブランドをぶち壊すようなこ​とは賢明ではありません。電話では丁重さを心がけ、決して押し付けがましくならないように、感じ良く話しましょう。
 
私ならこう切り出します。
 
「佐藤様はいらっしゃいますでしょうか」。​これは先方の名前が分かっていることが前提です。役職しか分からないと、日本ではたいてい、予告もなくかけてくる営業担当者からの電話を排除することだけに人生の喜びを感じるような平社員が出て、スタート地点でばっさりと切られることになります。
 
続け​ます。
 
「はい、私です」。
 
「私はデール・カーネギー・トレーニングのグレッグ・ストーリーと申します。お忙しいところ恐れ入りますが、今少しお話させていただいてもよろしいでしょうか​」。自分の名前を名乗る時はゆっくり話し、グレッグとストーリーの間に少し間を入れて先方に私の名前が分かりやすくします。
 
先方のスケジュールを確認して、話をする許可を求めます。先方が忙しくて話ができないのなら、この後私が何を言っても無駄で、迷​惑がられるだけで自分の評判を落とすことになります。先方が忙しくて話せないと言ったらこう言います。「承知いたしました。ではまた今週の終わり頃にでもご連絡差し上げます」。
 
このとき日時は指定しません。先方はすでに忙しいと言っているので、先方の​スケジュールを尊重しているという姿勢を示したいからです。
 
先方がもし「どうぞ」と言ってきたら、電話で話すことに合意してもらえたということなので続けます。
 
「佐藤様、どうもありが​とうございます。弊社はXYZビジネスに携わっております。私が少し調査をしましたところ、御社の企業プロフィールが弊社の一般的な顧客層と似ていることが分かりました。このプロフィールに当てはまる企業はみなさんいずれも弊社のABCを採用した結果、業績が向上しています。そこで、これらの顧客と同様、弊社のABC​が御社のビジネスの成長に貢献できるのではないかと思いご連絡差し上げた次第です。このような成果を得ることで御社にとってメリットになるのではないでしょうか」。
 
こちらのビジネスが何であるかを先方に伝えることで、この突然の電話に何らかの脈絡を付​けることができます。調査をしたと言ったのは、電話帳で片端から適当に電話をかけたのではなく、ある程度の分析と調査を元に連絡しているのだということを分かってもらうためです。また、似たようなプロフィールを持つ他の企業が成功しているので、先方の企業でも同様の成功が得られると考えるのは当然だということも伝えま​す。そして、ビジネスを成長させたいかと尋ねます。
 
先方の答えが「はい」でも「いいえ」でも構いません。どちらでもこちらの対応は分かっているからです。回答が「はい」なら、こう言います。
 
「そうですか。ありがとうございます。弊社の提供するものが御社にとって完璧なものかどうかは分かりませんが、一度ご訪問し、直接お見せして詳しく説明させていただくというのはいかがでしょうか。その上で、役立つかどうかご判断いただければと存じます。今週はいかがですか。それとも来週の方がご都合がよろしいで​しょうか」。
 
丁寧に話し、先方が話を続けることに合意したことに感謝を述べます。押し付けがましくせず、こちらはすでにこれが最適でない可能性もあることを承知しているが、先方が自ら判断する機会を与えたいという気持ちを伝えるのです。訪問にイエスか​ノーかと聞かずに、今週か来週かという選択肢を与えます。先方がどちらかの週を選んだら訪問に合意したことになるからです。 週が決まったら日付に関しても2つの選択肢を提案し、日付が決まったら午前か午後のいずれがよいか尋ねます。時間までまた2つの選択肢を提案するとしつこくなるので、適当な時間を1つ選び、先方の時間帯に合わせて変えられるようにします。
 
もし、先方がビジネスの業績を向上させたいかという質問に対し「いいえ」と答えたら、こう言います。「そうですか。分かりました。お時間ありがとうございました」。そしてそれ以上は何も言いません。
先方がこちらと商談をしたくない理由は何千もあることでしょうから、こちらとしては先方が下した決定を受け入れ 、そのことを追及しようとしてはなりません。でも、別の形で商談のバリューを提示できそうな可能性を先方が示唆したら、ミーティングを設ける日について、今週か来週か、など尋ねていけばよいのです。

 

 

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