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プレゼンテーションには400の顔が必要である

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聞き手とつながりを持てなかったらプレゼンターとして成功したと言えるでしょうか。つながりなどまったく必要ないと言うプレゼンターがたくさんいます。プレゼンテーションの内容がすべてだから、つながりを持つなんて子供じみたことであり自分たちには関係がないと思っているのです。話し方など添え物にすぎず、取るに足らないことで、むしろ主題の内容の邪魔にしかならない。検証可能なデータに支持された、信頼できて価値の高い情報こそが重要なのだと。実際はそんなことはありません。 

信頼できて検証可能なデータであっても、うつむいて演説台の上に置いてある大量のメモを見ながら単調でつまらなそうにしたら、聞き手には何も伝わりません。「素晴らしいこと」がどんなに素晴らしくても、誰もあなたのメッセージを理解しなかったら役に立ちません。では聞き手はどうして理​解しないのでしょう。彼らはかわりにFacebookやLinkedIn、Twitter、Instagram、Snapchat、LINEをチェックしているのです。この注意散漫の時代において、私たちのプレゼンテーションの内容が勝るなどと偉ぶっていてはダメです。将来、ビジネス・プレゼンテーションの聞き手の大​部分は聞き手としては最悪な若い世代が占めるようになるのです。若い世代は日頃から完全に注意散漫な状態で育ち、集中力はボウフラ程度で皆無に等しいです。まるで中毒のように常に誰かとつながっていたく、悪びれずにすぐ手元にある電話という脱出手段に手を伸ばします。彼らが机の下でデバイスをスクロールしているような​ら、あなたのメッセージは終わったようなものです。ではどうしたらいいでしょうか。
 
聞き手の目をまっすぐと見つめてください。そして6秒間数えるのです。なぜ6秒間かと言うと、それ以下だとつながりを持つには短すぎるし、それ以上だと押し付けがましく​なり、こちらの熱い視線で相手はやけどしてしまうかもしれません。
 
目安の計算方法はいたって簡単です。6秒間とすると1分間に10人の計算になります。40分間のスピーチであれば400人の顔を絶えず見つめて彼らとつながることになります。聞き手の規​模によっては同じ顔を何度も見つめることになります。それよりも聞き手の規模が大きかったら全員とつながるのは無理だと思うかもしれませんが、そんなことはありません。遠くに座っている人は、私たちが彼らのことを見ていると思うかもしれません。実際に私たちが見ているのはその辺りにいる20人ぐらいのグループなのです​が、みんなそれぞれ私たちが直接1人1人を見ていると信じることでしょう。私たちが目指すのは、聞き手の1人1人に向かって話しかけるようにするということです。
 
でもグレッグさん、日本では直接目を合わせないんですよ、とおっしゃるかもしれませんね。​それは違います。確かに、通常のビジネス・ミーティングでは日本人をじっと見つめ続けると相手の瞳を焦がしてしまいそうになるので、アイ・コンタクトを適度に切り替える方法を身に付ける必要があります。でも、プレゼンテーションの場合は同じではありません。私たちの役割はそれとは異なり、説得力があることを示すという​、もっと大きな責任があるのです。そのためには理論で完全武装し、聞き手の注意散漫さと闘い、脱出を試もうとする者を遮らなければならないのです。
 
聞き手の規模に応じて6つのグループに分けます。規模が小さい場合は3つのグループで十分な場合もありま​す。要は、聞き手を見渡し、どこに座っていようとも必ず1人1人に話しかけるようにするということです。壇上のスクリーンや自分のラップトップの画面、会場の後ろの壁や、前の列や部屋の片側だけを見ていてはなりません。聞き手全体を特に規則性なく順に見回し、彼らをメッセージの網にたぐり寄せるのです。
スピーチが終わるまでに、これら400人の顔を心に焼き付け、つながりを持つようにしなければならないのです。これができたら、聞き手は私たちスピーカーとのより密接なつながりを感じ、まるで1人1人に直接話しかけられたかのように、注意を向けてもらえたことを光栄と感じてくれることでしょう。
 
そして、私たちはこの顔から私たちが伝えるメッセージに対する聞き手の反応を読み取ることができるのです。これによって、話し方を変える、声量を調整する、質問をする、黙る、など調整をして、聞き手をあなたのスピーチに惹きつけておくことができます。
 
聞き手を惹きつけたら、あなたのメッセージを理解してもらうチャンスです。あなたの話の内容をすべて覚えていてはくれないでしょうが、あなたのことは決して忘れないでしょう。もちろん、どちらも達成できたら素晴らしいのですが、ほとんどのスピーカーのように完全​に忘れ去られてしまうよりはあなたのことを覚えておいてもらえるというだけで成功と言えるでしょう。 

 

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