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あなたの職場にいる難しい人

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自分が完璧でないことは承知の上ですが、周りにいる人の中で相手をするのが本当に苦痛な人がいるものです。なぜそういう人は付き合うのが難しいのでしょうか。よくわかりませんが、一番簡単な解決策はこういった人を避けるか接触を極力少なくすることでストレスを減らすことかも知れません。こうい​った人を相手に耐えていくのは消耗してしまいますし、たくさんの貴重な時間を無駄にしてしまうことになります。
 
ですが実際は、解決していない争いごと、対話の行き違い、情報交換の減少などは、さらにいっそう時間の無駄を招き、士気にも打撃があり、生産​性がなくなり最終結果に影響を及ぼします。もしもライバルのチームがこういった内部の課題により上手に対処することになれば、最後にはそのチームが市場で勝利を収めることになるでしょう。
 
ここでひとつの難問は「難しい」を定義することです。個人個人で​も、また状況しだいでも、さまざまに異なります。それでも、それを目にした途端にすぐに厄介なことだと認識することはできます。他人、特に難しいと思われる人をコントロールすることはできるのでしょうか。運に任せるほかないでしょうね。しかし、我々は状況や相手との関係に応じて自分自身をコントロールすることはできま​す。少しでも自らを省みることで、争いごとに油を注ぎかねない我々サイドのものの見方、偏見、態度、しぐさ、感情、それに対話のスタイルを取り除くことができるようになります。
 
過去の状況を分析することは、他人との不幸の度合いを測る便利な手段です。​自分が難しい人をうまく扱えず物事が急速に悪化した状況を反省してみましょう。何があなたにとってあるいは相手の人にとってきっかけとなったのか。衝突した後の結果はどのようなものだったのか。感情が爆発してしまったことにあなた側にも一因があったことは考えられませんか。この災難から学んだ最大の教訓は何ですか。さ​らにいえば、これまでに難しい同僚との関係をうまく扱ったことはありましたか。何がうまくいき、何が結果であり、その結果として何を学びましたか。
 
難しい人を扱うのに手軽に役立つ道具立ては「疑わしくは罰せず」です。要するに、自分は正しい、相手が悪​い、こちらは完璧、向こうが変人という陥りがちな考えをいったん中止するということです。体がすぐに反応して襲い掛かるか、恐れをなして逃げるかのモードになってしまう前に心の中で停止ボタンを6秒間押してみましょう。
 
カチンときたり、ただ単にうるさ​いと思うようになる相手の態度には、なんらかのきっかけがあるはずなのですが、いったいそれはその人のどういうところなのでしょうか。これまで育てられてきた過去の環境、これまでの人生における経験、これまでに身につけてきた影響等はあるのでしょうか。あるいはこちらも先方もどちらも共通の言語が母国語でないために生​じたコミュニケーション上の問題なのでしょうか。停止ボタンをさらに6秒間押してこれらの状況が今当てはめられるのか考えてみましょう。その朝に新車に傷をつけてしまったとか、家で夫婦けんかをしたとか、上司からこっぴどくしかられたとか等々があったのかもしれません。
     
一呼吸おいていったん休止すると、感情に任せて反応するのと比べて、どう対応するかをコントロールすることができます。心理的に前向きな心構えになることができるためのいくつかの有用な人間関係の原則があります。人に対して例えばまっすぐに飛ぶためにどうすべきかを教えるのではなく、いくつか質問をす​る方法に切り替えることができます。その結論に至った原因は何でしょうか。何の経験があって彼らのアイデアが最良の解であると信じたのでしょうか?ここで難しいのは質問をした後でこちらからはものを言わないようにすることです。こちらから相手を遮ったりこちらの考えを押し付けたりしないようにするのです。そうではなく​、最後まで話しを聞き、それに続いての質問をしましょう。そうすることによって、何が意見相違を招いたのか、あるいはそういった態度をとったのかをよりよく理解することができます。
 
相手の顔を立てるというのもすぐに使える方法です。こちらが折れたとは​見られたくないので、自分の力では踏ん張りきれない立場であっても自尊心が邪魔をしてそれにしがみつくことがよくあります。相手と接している間の対話のやり方によっては、自我を少々そこから外しておくことが可能です。丁寧に接すること、筋を通すこと、胸襟を開くこと等が長い目で見れば解決への道です。
 
先方から対抗して出された見解をまず褒めて真摯に評価することによって彼らの敵愾心を取り除くこともできます。合意できない可能性があるとわかると彼らは心理的に対抗しようとしてよりギアを上げてきます。標的を与えなければ争いも起こりません。彼らが率直に歯に衣着せ​ない言いぶりをすることはむしろありがたいことかもしれません。われわれが、過去に犯してしまった失敗を取り上げ、それを解決する過程で巧みにみずから学習してきたことを話し、そのお蔭で見解の幅を広げることができ感謝していると言うのも良いでしょう。反論もせず逆にこちらを賞賛してくるような相手に議論を仕掛けるほ​ど面食らうことはありません。
 
筋金入りの難しがりのタイプはそれでもわれわれを苛立たせようとするでしょう。なにしろ争うことを必要としているのですから。しかし それに引っかかってはいけません。反対に、彼らの結論に至った背景を話してもらうようにし、過去にそれがうまく機能したのはどういった場合だったのかを語ってもらうようにしましょう。彼らに話をさせる一方でこちらはじっと静かに微笑んでいるのは最善の防御策です。
 
難しい人と言うのは、いらいらする行為を我々が許している限りにおいて難し​いと言うことなのです。我々が正しい道を通っている限り、こちらからは争うための燃料を補給したりしませんので彼らはじきにガス欠になります。敵の攻撃に対峙したり抵抗したりせずに対抗する「言葉の合気道」と言えるでしょう。われわれの選択した道に沿ってエネルギーの方向を向けるようにするのです。卓越した人間関係ス​キルは難しい人に対応する強力な味方となりますが、これには訓練と修練が必要です。 
 
ここで述べたアイデアを試してみましょう。人生は本当に楽になります。
 

 

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