コミュニケーション

態度のコントロール

すべてはあなた次第

私たちは自分の態度を100%コントロールできるのに、しないことがよくあります。私たちが100%コントロールできることはごくわずかで、コントロールする必要があるものの中でも、態度は最上位に来るはずです。ということは、誰もがこの分野を得意にしているように思われるかもしれませんが、実際にはそうではないということです。その理由は何でしょうか?

 

問題の1つは、私たちが過去の失敗に捉われて精神力を弱めてしまうことにあります。人間は、後悔していることや思い出したくないのに思い出してしまう出来事を頭の中で再現する生き物です。どれほど精神修養を積んでも、過去からは守ってもらえないようです。フラッシュバックに引き寄せられ、目標に届かなかったり失敗した過去のエピソードをたどってしまうようです。

 

人間は想像力も相当豊かです。過去がポジティブな態度を台無しにするのを許すだけでなく、未来をも投影させてしまいます。将来を予測し、何も起こらないうちから未来のあらゆる失敗や問題を想像し始めます。

 

過去に実際に起こったことと将来の可能性が組み合わさると強力な力となって私たちは悪循環に陥りますが、そこは茫漠とした暗い世界で私たちに希望はありません。どんなに自己肯定しようとポジティブになろうとしても、過去と将来の不安がのしかかってきます。

 

どうすればよいのでしょうか? 「一日一日を生きる」ことに努めてみてください。つまり、今日直面していることにエネルギーと注意を100%集中し、過去と未来に自分の態度を左右させないようにすることです。

 

ここで頭を切り替えることが重要です。過去に起きたことから目を逸らそうとしてはいけません。それは無理だからです。代わりに、それを思い出しても心配しないことです。後戻りして変えることができない以上、起きたことを認めたとしても、過去について心配しない。ここには大きな違いがあります。全神経を今日、自分でコントロールできることに集中して、エネルギーと努力をそこに集中させます。

 

同じことが将来にも当てはまります。もちろん、将来何が起きるかを考慮すべきであり、将来かなりの時間を過ごせればもうけものです。ここでも、将来について考えて準備をすることですが、心配することはありません。そこには雲泥の差があります。準備はしますが、不安に駆られないことです。やはり、スイッチを消して、すぐ目の前にあることが分かっていることだけを見てそれに専念します。もちろん、将来についてとりとめのない考えが頭に浮かんでくるので、書き出して問題をあぶりだします。声に出してその改良に努めますが、心配しないことです。

 

今日をコントロールすることを考えると、何を読み誰と話をするかが私たちの態度に影響を及ぼします。新聞や雑誌、本、記事、フェイスブック、リンクトインなどでポジティブな情報を見つけて読んでください。意識に留めはしますが、見苦しいものやネガティブなものについての詳細はとばします。となると、次に来るものをコントロールすることができないテレビのニュースのほとんどはとばすことになります。少なくとも書かれた文章なら、オンラインかオフラインかを問わず、ご自分でコントロールが可能です。頭に入れることに関しては非常に神経質になりましょう。

 

人も厄介な問題です。ネガティブな人との接触や影響力はできる限り少なくします。不平や不満をこぼす人、ネガティブな考え方の人はできるだけ避けることです。仕事でネガティブな人と接触しなければならないとしても、接触を最小限に抑えます。放射線だと思って不必要な接触を回避します。ポジティブで元気な人を探して、一緒の時間を過ごしましょう。この種の人は少数派とはいえ、存在していることは確かなのでポジティブな雰囲気に浸ってそれに貢献します。ポジティブな人が集まる組織を見つけて仲間に入ることです。

 

過去、将来、ネガティブは私たちのポジティブな態度に影を落とすので、優先的に生活を組織してこれらの問題に対処します。そうすれば、気楽で充実した幸福な人生が訪れます。「すべてはあなた次第」は古いことわざですが、現代にも通用します。

 

アクションステップ

  1. 過去を受け入れるが思い煩わない
  2. 将来起きるかもしれないことを受け入れ準備をするが、心配しない
  3. あらゆる種類のネガティブな事を避ける
  4. ポジティブな環境と人を探し、一緒に時間を過ごす

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