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セールスにおけるペース

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時間が勝負の鍵を握ります。忍耐は美徳です。どちらも立派な心がけですが、セールスではこれらを混同しがちです。すぐに行動を取らなかったためにチャンスを逃してしまう。もしくは、もっと冷静になって行動すべきところを、焦って決定してしまう・・・。いずれにしても、正しく行動すべきところを踏み誤ると、勝​負に負けてしまいます。
 
行動が遅すぎる例としてよく挙げられるのは、最初の接触後の連絡やフォローです。私たちはイベントでたくさんの人に出会い、名刺を交換しますが、その後はほかの興味をそそることに気を取られてしまい、忘れてしまいます。そうこう​するうちに日が経ち、イベントで会った人たちをフォローしていないことに気づいたときには、すでにチャンスを逃してしまっているのです。
 
1度会って会話をしている 人たちに、時間をあまり置かずに再びコンタクトをすることにはメリットがあります。これは彼らの記憶が新鮮だからです。時が経てば経つほど、相手は拒絶しがちです。電話でも電子メールでも、とにかくこちらからの連絡を無視することを決め込んでいるかもしれません。または単に本当に忙しすぎて、返事をする余裕がないのかもしれません。 私たちにはどちらなのか分かりませんが、たいてい前者だと思いがちです。
 
昔は、折り返し電話をかけないことは失礼だと見なされていました。また、電子メールが登場した頃は誰もが必ず返信したものです。今やそんなことはなくなりました。日本では、誰かに電話をかけても、本人と直接話すことすら難しくなってきました。な​ぜなら、相手はいつも席をはずしているか、会議中だからです。こちらとしては伝言を残すしかありません。相手にとってはどう映るのでしょう。「何も」映っていないかもしれません。電話を取る相手は、行動しようという意志がないからです。あるいは、メモが机の上にポンと置かれ、机に広がる何百万枚もの紙の山の中にすぐに​紛れ込み、視界から消え、忘れ去られてしまうかもしれません。
 
メールを送っても、毎日怒涛のごとく押し寄せる大量のメッセージによってすぐに着信リストの下の方に押し出され、受信トレイの一番下に溜まっている、「未処理のメッセージ」の中に埋もれてし​まうことでしょう。忘れられてしまった今、次は、どれだけ頻繁にフォローすべきかというジレンマに直面します。連絡し続けると、迷惑がられてしまう恐れがあります。では、正確には一体いつ迷惑となってしまうのでしょう。2回目ですか、3回目または4回目ですか?
 
返事がないのは、興味がないということをやんわり伝えようとしているのかもしれません。人から依頼がきたら、追い払うよりも無視してしまった方が簡単ですからね。いや、単に忙しいだけなのかも・・・。一体、どちらなのか私たちには分かりません。私の場合は、フォローは3回までと決めています。そして、新しい​メールを送る際に必ず前に送ったメールを引用し、連絡を取ったが返事をもらえていない、ということを相手に示します。
 
これがいつもうまく行くわけではありませんが、少なくともしつこい人になって評判を落とすことがないという自信が持てます。忍耐強くな​らねばなりません。長期戦で挑む必要があります。簡単に聞こえるかもしれませんが、私たちには毎週、毎月、毎四半期、そして毎年達成しなければならない目標があり、今でなければならない、という緊急性を常に抱えています。
 
忍耐強くあることのもう一つの​リスクは、効果的なフォロー・プロセスと組み合わせない場合に発生します。今日返事がないということは、今日の状況によりますが、その状況は、市場や社内で変わる可能性があるのです。それなのに私たちはさっさと次に移りがちです。次の見込み客に連絡をし、また最初からプロセスを始めるのです。せっかく出会った人たちで​も、返事をもらえなかったら、静かに日々の雑務に埋もれて行き、すぐに忘れてしまっています。
 
今日何も返事がない、または返事らしい返事をもらえなくて、1か月後にフォローしたとしても、恐らく彼らの状況は私たちに良い結果をもたらすほどには変わって​いないでしょう。でも、12か月間放っておいたらどうでしょう。彼らの状況は変わり、その間に、競合他社が 完璧なタイミングで連絡を取ってしまう危険性があります。となると、私たちは6~9か月間の範囲で再度連絡を取らねばなりません。
 
忍耐強さとは、具体的に言えば、フォローが必要であることと、いつフォローが必要であるかを示す、良いスケジュール管理をすることです。私たちは行動指向であるべきですが、同時に忍耐強くなければならないのです。とても簡単でスムーズなことに聞こえますが、実際、私にとってもこれを実践に移し、それを継続するように自らを律するこ​とは、非常に困難です。忙しく、目標やマイルストーン、締め切りに追われる毎日ではなおさらです。
 
セールス・パーソンは、今、この瞬間というものにとらわれがちです。今日起こっていることにすべての注意と時間を注ぎ込みます。駆け引きのスリルや切迫感​、チャンスを捕える興奮を求める、言わばアドレナリン・ジャンキーたちです。彼らにとって「遠い将来」に備え、行動することは 面白くない考え方です。
 
ですから、フォローの機会にすぐに行動に移せるように、きちんと整理しておく必要があります。反応が何もなかったら、基本にきちんと立ち返って、見込み客の元に戻り、フォローすることが大切です。口で言うのは簡単ですが、実行するのは難しいです。成功したかったらこの2つの点で上手くできるようにならなければなりません。
 
私たちが提案するものは、顧​客のビジネスの成長に役立つのだということを信じていれば、フォローし続けることに対する強い義務があるのが分かるでしょう。そしたら、顧客に再び連絡を取ることを恥ずかしがっている場合ではありません。私たちは確かに顧客の邪魔をしているのかもしれませんが、それもすべて正しい理由からであって、彼らのためを考えて​していることなのです。さぁ、早速行動を起こして、フォローしましょう!
 
エンゲージされた社員は自発的です。自発性は刺激を与えます。刺激された社員はあなたのビジネスを成長させますが、はたして、あなたは彼らに刺激を与えているでしょうか?私たちは​リーダーと組織に、どうやったら社員に刺激を与えるかを教えています。でもどうやって?お知りになりたい方はぜひ私、グレッグ・ストーリーにご連絡ください(greg.story@dalecarnegie.com)。
 
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著者について
グレッグ・ストーリー博士(Dr. Greg Story):デール・カーネギー・トレーニング・ジャパン、代表取締役社長
グレッグ・ストーリー博士は、これまでのキャリアの過程で、学問、コンサルティング、投資、通商代表、国際外交、リテール・バンキング、人材開発など様々な業界において、卓越した知識と技能を培ってきました。オーストラリアのブリスベンで育った彼は、国際政​治学において博士号を取り、活躍の場を日本に移した後も30年もの間、リーダーとしての責務を担ってきました。
 
未来のリーダーに欠かせない4つの分野:リーダーシップ、コミュニケーション、セールス、プレゼンテーションにおいて、在日米国・英国・欧州​商工会議所発行の月刊誌「The Journal」、「ACUMEN」、「EURO BIZ JAPAN」に記事を寄稿し、ビデオや「THE Leadership Japan Series」などのポッドキャストのコンテンツを多数発表するなど、生涯学習者として活動をしているソートリーダーでもあります。さらに、彼は人気のある基調講演者であり、エグゼクティブ・コーチであり、講師です。
 
1971年に糸東流空手に入門、現在空手道六段の彼は、「文武両道」を真言として、武道哲学や戦略をビジネスの課題に活かしています。
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