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未だに不十分な人事評価

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また新しいトップが就任し、毎年の人事評価は今後使用しないという発表がありました。ついこの前もあったような気がします。基本的に、これは巧みな企業広報と、マネージャー陣が部下をうまくリードできていないことへの表れです。人事評価は形式上は1年に1回から2回になり、今や​リーダーと部下との定期的な面談となりました。近代化の錆びと、最先端の投資家向け広報活動部門の宣伝以外に本当に変わったものはあるのでしょうか。
 
チームをどうやって評価するか、どの従業員を昇進させるか、またはどの従業員にボーナスやより高いコミ​ッションといった報酬を与えるか、それをどうやって決めるかといった問題は依然同じままです。同じパフォーマンス・レベルが評価され、基本的に同じ形式で報奨されるようにするために、組織全体である程度の一貫性を保つにはどうしたらよいでしょうか。チームの規模が大きい場合は厄介です。こうした評価を毎週、毎月、隔週​、四半期に1度、半年に1度、毎年のいずれで行うかといったことは、きちんと行われていなければあまり違いはありません。うるさいことを言う回数を増やすだけでは進歩ではありません。
 
従業員の満足度調査やエンゲージメント調査では一貫して、ほとんどの​人事評価が効果的に行われていないという結果が出ています。たいていの場合、評価の後でやる気が増した、自信を得た、意欲を持った、このプロセスの結果改善できると思った、というような感情を持つことは両者ともありません。悪いパフォーマンスに関するコミュニケーションの場をより多く設けてもあまり助けにはなりません​。適切にコミュニケーションすることができないリーダーはダメージを積み上げるだけで、今や新体制の下、より多くの場でより頻繁にダメにする機会を得たことになります。
 
以前は、上司は1年を通じて何らかの形で定期的に従業員とのフィードバック・セッシ​ョンを持ち、それが毎年1回か半年に1回の正式な評価プロセスで総括されることになっていました。しかし現実にはこれはほとんど行われていません。通常、怒涛のごとく送られる電子メールや会議の波、報告書の嵐が、時間管理スキルの不足と能力のなさと相まって上司を疲れの極限に追いやります。上司が忙しすぎるため、質が​良いか悪いかということより、コミュニケーション自体が行われていないのです。
 
コミュニケーションを体系化してより頻繁に行うモデルを確立するには、それを行うための時間的な余裕が十分にあり、コミュニケーションの前に適切な準備がなされることが前提​です。業務委託を一切せず、時間管理の悪さで悪評高いマネージャーが、もっとプロフェッショナルに機能するようになるにはどんな魔法があるのでしょうか。実際にはそんな魔法などなく、また1つ報告義務が増えるだけです。彼らはすでに忙しいのです。
 
パフ​ォーマンス管理と評価を行う方法について、リーダーのプロフェッショナル・スキルの向上があれば少しは希望が持てます。根本的な問題である時間管理と業務委託の問題を解決することが、その目標と緊密に結びついています。上司が従業員とのコミュニケーションに適切にフォーカスできなければ、対話モデル自体に時間をかける​ことは無意味です。そして、このフォーカスは時間管理、コミュニケーションおよびピープル・スキルを向上することによって生まれるのです。これら3つをすべて向上するためのトレーニングは非常に理にかなっているのですが、御社にも当てはまりますか?企業変化の新しい風は全体的に前向きな調整をもたらしていますか?
 
いえ、実際には従業員が変化をもたらすのであり、たいていの場合、彼らこそが組織の中で最も高価で貴重な要素なのです。1年に1回の面談では不十分であるという現在の状態を認識できればまず一歩前進です。問題は、何が必要であるかを把握することです。多忙​で自分自身を反省をしない上司をより効果的なコミュニケーターになるように再トレーニングすることが確実に大事なのですが、多くの場合十分に行われていません。
 
これは2時間のワークショップで簡単に修正できることではありません。もちろん人事部はトレ​ーニングが確かに完了したというチェックマークを付けて、次に進めるでしょう。でも現実は人の部分がまだ追いついていないのです。上司がコンフォート・ゾーン(居心地の良い領域)から抜け出し、新しいことに挑戦するようにするには、単にもっと多くの情報や新しい情報を与えるだけでは達成されません。         ​    
 
頭の中では理解できるかもしれませんが、口から出ることはまた以前と同じものの繰り返しになるでしょう。スキル向上のプロセスでは、新しいことに挑戦するリスクと恐怖、および理論と実践の直接的な関連性について理解する必要があります。何かを​知ることと、することは同じではありません。
 
私たちがみな現在の評価スケジュールを捨て、永続的な評価の形式に切り替えるのであれば、より上手にコミュニケーションの内容を扱えるようにもっと努力しなければなりません。これが現実にならないかぎり、ま​たこれも一時的な流行としてしばらくしたら静かに廃止される結果となるでしょう。
 
 

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