顧客の代わりに「NO」と言わない — 日本の営業が値引きせずに価値を守る方法
なぜ営業は顧客の代わりに「NO」と言ってしまうのか?
多くの営業は、顧客が言う前に「反対される」と決めつけてしまいます。価格・条件・契約内容などについて、まだ顧客が口にしていない段階で可能性を閉ざしてしまうのです。
日本では顧客は「神様」として扱われるため、営業が自ら立場を弱める傾向が特に強いのです。
ミニサマリー: 顧客の代わりに「NO」と言うことは、可能性を潰す行為。
営業が拒絶を決めつけるとどうなるか?
典型例が値上げです。営業は「絶対に受け入れてもらえない」と嘆くだけで、価値を売る工夫をしません。実際には以下の方法で抵抗を和らげられます:
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支払条件を延長する
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保証や保証期間を拡大する
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まとめ買い割引を提供する
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追加サービスや特典を組み合わせる
ミニサマリー: 「拒否される」と決めつけず、価値を高めて価格を正当化する工夫が必要。
日本の営業が顧客に「NO」と言えない理由は?
日本の購買担当者は交渉で大きな力を持ちます。そのため営業は、会社ではなく顧客側に寄り添い過ぎる傾向があり、結果として不必要な値引きを繰り返し、利益を損ないます。
ミニサマリー: 顧客に寄り添い過ぎる姿勢が、価格防衛と利益率を弱めている。
リーダーはどうやって値引きの悪循環を止めるのか?
営業リーダーが強化すべきは:
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価値を伝えるスキルのトレーニング
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価格に関する会社方針の徹底
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値引き要求に対抗するツール提供
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顧客関係を維持しながら利益を守るコーチング
ミニサマリー: トレーニングとリーダーシップで、営業は値引きせずに価値を守れる。
日本が直面する長期的課題とは?
少子高齢化による労働人口の減少で、優秀な営業人材はますます希少になります。だからこそ、営業研修とリーダー育成がこれまで以上に重要です。準備を怠る企業は、利益低下と競争力喪失に直面します。
ミニサマリー: 人材不足の中で、研修とリーダー育成に投資する企業だけが成長できる。
要点
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顧客の代わりに「NO」と言わず、判断は顧客に委ねる。
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値引きではなく価値提案で価格を守る。
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日本の営業は顧客に寄り添い過ぎて利益を失っている。
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営業研修とリーダー育成が未来の競争力を決める。
デール・カーネギー東京について
デール・カーネギー・トレーニングは、1912年米国創設以来、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、エグゼクティブ・コーチング、DEIなど、世界中で100年以上企業と個人を支援してきました。東京オフィスは1963年設立、日本企業と外資系企業の成長を支え続けています。