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営業における「人間の本能」への訴求 — 日本企業と外資系企業のための新しい枠組み

なぜ営業で本能を意識する必要があるのか?

従来の営業は「顧客の顕在・潜在ニーズの発掘」に集中してきました。しかし顧客は論理だけで意思決定しているわけではなく、脳・心・本能・ステータスという本能に強く影響されています。スコット・ギャロウェイ教授のフレームワークは、東京を含む営業組織に新しいバイヤー理解の視点を与えてくれます。

ミニサマリー: 本能に訴えることで、より深い信頼と影響力を築ける。

脳(論理)はどのように意思決定に影響するか?

顧客はリスクやデータについて社内で議論を重ねています。分析型のバイヤーは小数点以下まで精緻な証拠を求めます。一方で、多くの営業は大局的で、細部を避けがち。書類すら正確に扱えないと、信頼を損ねます。

ミニサマリー: 顧客の分析的思考に合わせ、精緻なデータと論理で応えることが重要。

なぜ心(感情)が日本営業で重要なのか?

感情は常に意思決定を左右します。日本では「空気を読む」力が欠かせません。タイミングを誤れば関係が壊れます。感情を読み取り、時には再訪を選ぶ柔軟さが信頼関係を深めます。

ミニサマリー: 感情知能が長期的な信頼を築くカギ。

本能(生存欲求)は購買心理でどう表れるか?

顧客は常に予算制約・リスク低減・将来不安に縛られています。彼らが求めるのは機能ではなく「価値」。営業は証拠と事例を示し、成功の前例を提示することで顧客を安心させる必要があります。

ミニサマリー: 価値と実績でリスク認識を下げることが不可欠。

ステータス(承認欲求)は意思決定にどう影響するか?

顧客は「有能で昇進可能な人材」として評価されたいと考えます。営業の役割は顧客を社内のヒーローにすることです。顧客の地位や評価を高める提案が、長期的な関係性を生みます。

ミニサマリー: 顧客を輝かせることが、製品説明以上の効果をもたらす。

要点

  • 営業は脳・心・本能・ステータスの4本能に訴える必要がある

  • 日本では論理と同時に空気を読む感性が不可欠

  • 価値証明と事例提示で予算・リスク不安を払拭できる

  • 顧客の社内評価を高めることがリピートや紹介につながる

デール・カーネギー東京について

デール・カーネギー・トレーニングは、1912年米国創設以来、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、エグゼクティブ・コーチング、DEIなど、世界中で100年以上企業と個人を支援してきました。東京オフィスは1963年設立、日本企業と外資系企業の成長を支え続けています。

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