プレゼンテーション

プレゼンに感情を乗せる技術 — “表情”が信頼と共感をつくる

プレゼンで感情を表現するというと、「涙ながらに語る」ことを想像する人もいます。
しかし、それはビジネスの場では逆効果。感情をコントロールできないスピーカーは、信頼を失います。

ここで言う“感情”とは、石像のような無表情から抜け出し、
言葉に合わせて顔の表情を変えることです。

プレゼンに感情が必要な理由

聴衆があなたの話を聞きに来る理由は、主に4つです。

  1. 情報を得たい(Inform)

  2. 行動を起こすきっかけが欲しい(Motivate)

  3. あなたやブランドにインスピレーションを受けたい(Inspire)

  4. 楽しい時間を過ごしたい(Entertain)

どの目的でも、涙を見せる必要はありません。
求められているのは、自然な表情での共感表現です。

ミニサマリー:
感情とは“涙”ではなく“表情のバリエーション”で伝える力。

「イースター島の石像」状態の危険

多くの人は、真剣に話そうとするあまり、顔が固まります。
これは、話す内容(What)に集中しすぎて、伝え方(How)を忘れているからです。
結果として、聴衆は距離を感じ、心が動かなくなります。

ミニサマリー:
顔は“感情の翻訳機”。動かさないと伝わらない。

メラビアンの法則の本当の意味

「見た目55%、声38%、言葉7%」という有名な数字。
実は誤解です。

メラビアン博士の研究は、「言葉と表情が一致しない時」にのみこの比率が当てはまると説明しています。
たとえば、

「大きな差がある」と言いながら、指でわずかな距離を示す。
「うれしい」と言いながら、眉をひそめる。

このように**不一致(非整合)**があると、聴衆は内容ではなく見た目と声に注意を奪われます。
つまり、話の93%が“伝わらない”のです。

ミニサマリー:
言葉と表情が一致すると、信頼が生まれる。

一致を生む表情の使い方

  • 良いニュースには笑顔を。

  • 難題を話すときは真剣な表情を。

  • 疑問を提示するときは首をかしげる。

  • 驚きを伝えるときは目を見開く。

このように表情を連動させることで、聴衆との距離がぐっと縮まります。

ミニサマリー:
顔の変化が、言葉の説得力を何倍にも高める。

緊張して表情が固まるときの対策

緊張しているときは誰でも無表情になります。
克服のコツは繰り返し練習することです。
自転車や車の運転と同じで、最初は固くても、慣れると自然に動けるようになります。

ミニサマリー:
繰り返しが“自然な表情”をつくる。

一番のトレーニング方法:自分の顔を録画する

自分のプレゼンを動画で見ると、最初は衝撃を受けます。
しかし、それが成長の第一歩。
無意識の表情のクセに気づけば、修正が可能になります。
スライドよりも強力なツールは、あなた自身の顔なのです。

ミニサマリー:
顔は最高のプレゼンツール。見直し、磨き、活かす。

要点まとめ

  • 感情表現=涙ではなく、表情で伝える力。

  • 聴衆は「言葉」よりも「整合性」に反応する。

  • メラビアンの法則は“非整合時”にだけ適用される。

  • 表情の変化で共感と信頼を生む。

  • 動画で自分を確認し、繰り返し練習する。

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デール・カーネギー・トレーニングは、1912年米国創設以来、リーダーシップ・セールス・プレゼンテーション・エグゼクティブコーチングなどで世界中のビジネスリーダーを支援。東京オフィス(1963年設立)は、日本のビジネスパーソンの成長を今も支え続けています。

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