部下が「ついていきたい」と思うロールモデル・リーダーになるために
「リーダー」と「ロールモデル」という言葉を同時に聞くと、思わず苦笑してしまう人も多いでしょう。
日本語には「反面教師(はんめんきょうし)」という言葉があります。つまり、「悪い見本から学ぶ」という意味です。
しかし本来、リーダーは「良い見本」としてチームに影響を与える存在であるべきです。
本記事では、ロールモデル・リーダーを構成する4つの柱と11のチェックポイントを紹介します。
1. 自己認識(Self-Aware)
(自律・自己管理・自己成長・自信)
自律(Self-Directed)
リーダーは自分で方向性を決められる人。
指示を待たず、何をすべきかを判断し、行動に移します。
自己管理(Self-Regulated)
リーダーシップにおいて、最も重要な資質は継続力です。
強い自己規律がなければ、長期的な成果は出せません。
自己成長(Develop Self)
会社にキャリアを委ねるのは危険です。
経営方針が変わればポジションも消える。
だからこそ、自ら学び続けることが唯一の安定です。
自信(Confident)
自信は声のトーン、姿勢、目線に現れます。
迷いなく話す人の言葉には信頼が宿ります。
ミニサマリー:
自己認識の高いリーダーは、感情ではなくエネルギーをコントロールする。
2. 責任(Accountability)
(有能さ・誠実さ・高い倫理観)
有能さ(Competent)
信頼は能力から生まれます。
経験や知識を活かし、チームの現場を理解しているリーダーは強い。
誠実さと倫理観(Honesty & Integrity)
「誠実さ」は見えるが、「倫理観」は見えにくい。
誰も見ていない時にどう行動するか。
それが本当のリーダーを決定づけます。
ミニサマリー:
倫理は言葉ではなく、日々の行動で示される。
3. 他者志向(Others-Focused)
(人を鼓舞する・人を育てる・ポジティブな影響力・効果的なコミュニケーション)
人を鼓舞する(Inspiring)
「感動」は強制できません。
部下一人ひとりの価値観を理解し、働きがいを感じられる環境をつくるのがリーダーの役目です。
人を育てる(Develops Others)
上司の仕事は部下を管理することではなく、次のリーダーを育てること。
任せ、教え、挑戦させる。これが真のリーダーシップです。
ポジティブな影響力(Positively Influences Others)
不機嫌な態度、陰口、苛立ちはチームの士気を下げます。
リーダーの言葉と感情は、チーム全体の空気を左右します。
効果的なコミュニケーション(Communicates Effectively)
多くのリーダーは自分の話し方を過大評価しています。
単調・冗長・不明瞭な話し方は信頼を失います。
プレゼンテーション・スキルは学ぶものです。
ミニサマリー:
影響力は「態度」から始まり、「伝え方」で拡大する。
4. 戦略性(Strategic)
(権限の正しい使い方)
権限は「支配の道具」ではなく、「支援の手段」です。
リーダーに与えられた力は、人を助け、成果を上げるために使うもの。
それが組織全体の信頼を生みます。
ミニサマリー:
権力を使って人を動かすな。信頼で人を導け。
自己診断:あなたはいくつ当てはまる?
自律・責任・他者志向・戦略性。
これら4つの柱のうち、あなたはいくつ実践できていますか?
リーダーシップは肩書きではなく、日々の習慣です。
要点整理
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ロールモデル・リーダーは「自己認識・責任感・他者志向・戦略性」で構成される。
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自己成長が最大の安定を生む。
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部下を育てることがリーダーの本質。
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信頼は誠実さと伝え方で築かれる。
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権限は支配ではなく支援のためにある。
「信頼される上司」から「尊敬されるリーダー」へ。
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