リーダーシップ

リーダーの現場感を失わないために — 日本で「見えない」を防ぐ方法 | デール・カーネギー・トレーニング東京

リーダーは現場から離れすぎていないか?

「現場を離れ、戦略に集中せよ」——多くのリーダーが聞いてきたアドバイスです。
しかし、それを実践しすぎると現実との断絶が起こります。

組織が大きくなるほど、会議が増え、顧客と直接接する機会が減ります。
部下を通じた報告はフィルター付きで、現場の「生の声」は届かなくなります。
気づけば、自分の会社の“中”に閉じ込められたリーダーになっているのです。

ミニサマリー: 地位が上がるほど、現場との距離が広がる。リーダーには「現実感の維持」が不可欠。

距離が洞察力を鈍らせる理由

多くのリーダーは「部下から聞いているから大丈夫」と言います。
しかし、報告内容は「上司に聞かせたいこと」であり、「真実の全て」ではありません。
特に日本では、波風を立てることを避ける文化があり、悪いニュースは上に上がりにくい。
問題がリーダーの耳に届く時には、もう手遅れになっていることが多いのです。

ミニサマリー: 悪いニュースは上に届くのが一番遅い。早期発見には「直接の接点」が必要。

現場感を取り戻す最も簡単な方法

おすすめは、自分でも少数の顧客を担当することです。
多すぎると難しいですが、2〜3件なら現実を知るには十分。
顧客は忖度なしで率直に話してくれます。
その「生の情報」が、部下の報告を見極める力になります。

ミニサマリー: 顧客との直接接点は、リーダーにとっての「真実のリトマス試験紙」。

システムは万能ではない

どんなに仕組みを整えても、現場から離れると「見えない穴」が生まれます。
誰も報告しない小さなズレが、やがて大きな問題になります。

最近、私が自ら担当した「ハイ・インパクト・プレゼンテーション」講座で気づいたことがあります。
受講者にフォローアッププログラムの説明をしている際、何人かの表情が曇りました。
その反応から「情報共有の仕組みに抜けがある」と気づいたのです。
もし現場に立っていなければ、この問題に気づくのはずっと後だったでしょう。

ミニサマリー: データでは見えない問題も、現場に立てば見えてくる。

「手を動かす」リーダーシップのバランス

現場に関わることは、マイクロマネジメントではありません。
むしろ、戦略的に「現場とつながる仕組み」を設けることです。
定期的に顧客と話し、プロセスを観察し、最前線の声を聞く。
それが、リーダーの洞察力と信頼性を保つ秘訣です。

ミニサマリー: 現場と関わり続けることで、組織の“鼓動”を感じ取れる。

重要なポイント

  • リーダーが上層に行くほど、現実との距離が広がる。

  • 直接顧客を持つことで、現場感を保てる。

  • システム任せでは「見えない穴」が生まれる。

  • 現場と戦略をつなぐ「意図的な関与」が真のリーダーシップ。

リーダーとして「現場感」を取り戻し、意思決定の質を高めたい方へ。

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デール・カーネギー・トレーニングは、1912年米国創設以来、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、エグゼクティブ・コーチング、DEIなど、世界中で100年以上企業と個人を支援してきました。
東京オフィスは1963年設立、日本企業と外資系企業の成長を支え続けています。

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