変化を嫌う組織で、リーダーはどう動くべきか — 自分も納得していない「変化」を率いる技術
昇進やボーナスのときは「変化」が嬉しい。
しかし、上司が交代し、自分の立場が危うくなったときは「変化」が怖い。
結局のところ、変化は良い・悪いではなく、「自分にとって都合がいいかどうか」で決まります。
リーダーの難題は、自分も納得していない変化を「推進」しなければならないことです。
どうすれば心から賛成できない改革をチームと一緒に進められるのでしょうか?
ビジネスにおける「変化のパラドックス」
市場も顧客も供給網も為替も変わる。
なのに、人は変化を嫌います。
なぜか?
それは現状維持が安心だから。
慣れた方法で成功してきたからこそ、新しいやり方に不安を感じるのです。
日本では特に「変わらないこと」が美徳とされます。
リスクが少なく、予測可能な方が安心だからです。
しかし、それでは成長が止まってしまいます。
ミニサマリー: 「変化」は避けられないが、「成長」は選択できる。
リーダーの葛藤:反対か、従うか?
方向性に強く反対するなら、選択肢は2つしかありません。
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辞める – 自分が共感できる組織を探す。
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残る – そして、全力で新方針を受け入れる。
「嫌々の賛同」は最悪です。
リーダーの迷いはチームに伝染し、全体の士気を下げます。
ミニサマリー: リーダーの姿勢が、チームの姿勢を決める。
「マクロの変化」を「ミクロでコントロール」する
本社が方向性を決めても、実際の運用は現場のリーダー次第です。
つまり、「どう実行するか」はあなたの裁量の中にあります。
大きな波は避けられませんが、小舟の舵は自分で取れます。
ミニサマリー: 風は選べないが、帆の角度は自分で決められる。
チームを変化に巻き込む3ステップ
ステップ1:まずは「不安」を聴く
チームが抱える不満・不安・疑念をオープンに話せる場をつくる。
「聞くこと」は弱さではなく、リーダーシップの始まりです。
ステップ2:「どうやるか」を一緒に決める
感情が落ち着いたら、議論の焦点を
「なぜ変えるのか?」から「どう変えるのか?」へ。
一緒に考えることで、当事者意識が生まれます。
ステップ3:「絶対に変わらない人」と1対1で話す
どうしても動かない人には個別面談を。
「残るなら貢献する」「無理なら去る」——その覚悟を確認します。
ミニサマリー: 変化の推進力は、共感から生まれる。
NG行動:「命令」で変化を強制する
「文句を言わずにやれ」は最悪の言葉です。
部下は表面上は従っても、心の中では反発します。
やがて「反対派ネットワーク」が生まれ、組織は内部分裂します。
ミニサマリー: 権威では人は動かない。信頼が人を動かす。
抵抗からレジリエンスへ
変化疲れが蔓延する今こそ、リーダーの姿勢が問われます。
痛みを否定せず、共に乗り越える姿勢を見せること。
それが、チームを「抵抗」から「しなやかな回復力」へと導きます。
ミニサマリー: 変化は痛みを伴うが、共に乗り越えれば絆になる。
重要なポイント
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変化は避けられない。どう受け止めるかがリーダーの力量。
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「納得していない変化」でも、誠実に取り組む姿勢が信頼を生む。
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まずは「聴く」、次に「共に考える」。
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命令よりも共感、強制よりも参加。
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チームが一体となるとき、変化は成長に変わる。
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