営業で信頼を勝ち取る「マイクロ・ストーリーテリング」——短い時間で信頼を築く技術
なぜ営業にストーリーテリングが重要なのか?
ストーリーテリングというと、長編小説や映画、ドラマを思い浮かべるかもしれません。
しかし日本の営業現場では、最初の面談で1時間程度、提案時も1時間ほどしかありません。
その限られた時間で必要なのは「マイクロ・ストーリー」——短くても信頼を築く力のある話です。
初回面談では、自分が話すより相手に話してもらうことが重要ですが、
質問を始める前に「この人は信頼できる」と思ってもらう必要があります。
ミニサマリー: 長い話より、短くて真実味のある話が信頼を生みます。
どうすれば短いストーリーで信頼を築けるのか?
顧客は「この人は本当に頼れるのか?」を知りたがっています。
質問に答えられない店員に不安を感じるように、営業も自信のない態度では信頼を得られません。
だからこそ、自分の経験や実績を「背景ストーリー」として語ることが大切です。
たとえば日本でよく聞かれる質問「なぜ日本に来たのですか?」。
私は「上智大学で日本語を学ぶために来日し、それが40年続いています」と話します。
さらに「空手道・糸東流を学ぶために来た」という話を加えることで、日本文化への深い理解を伝えます。
そして、デール・カーネギーが1963年に日本で事業を開始したことを紹介し、ブランドとしての信頼も補強します。
ミニサマリー: 「なぜ自分がこの仕事をしているのか」を語ることで、信頼は一瞬で生まれます。
提案時にストーリーが果たす役割とは?
2回目の面談、つまり「提案の場」でこそ、ストーリーが真価を発揮します。
他社の成功事例を短く具体的に語りましょう:
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どのように導入・活用したのか。
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どう自社に適応させたのか。
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どんな成果を得たのか。
ただし守秘義務には十分配慮を。会社名を出さなくても、同業他社で成功していることを数字で示せば十分です。
リスクを避けたい日本の企業は、他社の成功を見て安心し、導入を前向きに検討します。
ミニサマリー: 成功事例のストーリーは「安心感」を与え、購買行動を後押しします。
強いストーリーを準備するには?
即興で良い話はできません。事前準備がすべてです。
ストーリーにはデータが必要で、データにはストーリーが必要です。
感情と論理の両方を兼ね備えた「マイクロ・ストーリー」が、購買を動かします。
ミニサマリー: 準備されたストーリーは「信頼+数字」で心と理性の両方を動かします。
要点
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営業では短くても心に残る「マイクロ・ストーリー」が重要。
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自分の背景とブランドの物語で信頼を構築する。
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成功事例を短く語り、リスクを減らして安心感を与える。
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感情とデータを組み合わせて説得力を最大化する。
デール・カーネギー・トレーニング東京について
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デール・カーネギー・トレーニングは、1912年米国創設以来、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、エグゼクティブ・コーチング、DEIなど、世界中で100年以上企業と個人を支援してきました。
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