リーダーシップ

日本のDEIは本物か、それとも流行か?―「見せかけ」から「行動」へ

多様性・公平性・包摂(DEI)は、日本企業の新しいバズワードになっていませんか?

欧米ではDEIがイノベーションや業績向上を生む要因として定着しています。
しかし日本では、社会的評価を得るための「形だけ」の取り組みになっているケースが少なくありません。

なぜDEIが日本企業の「流行」になっているのか?

「他社がやっているからうちもやろう」――この発想が根底にあります。
DEIの本質は人材の力を最大化することですが、日本ではその認識がまだ浸透していません。
ミニサマリー: 日本ではDEIが「成果」よりも「体裁」を重視する活動になっている。

日本のDEIが抱える特有の構造とは?

日本の多様性は非常に限定的です。
外国人比率はわずか 2.3%、宗教的差異もほぼ存在しません。
真の焦点は ジェンダー(女性活躍)世代間ギャップ(若手の意見反映) にあります。
女性就業率は73%と高いものの、管理職比率は 8.6% にとどまり、45% の企業には女性管理職がゼロです。
ミニサマリー: 日本のDEI課題は「女性の登用」と「若手の声を活かす構造」にある。

女性リーダー登用がもたらす経済効果

慶應義塾大学・山本勲教授の研究によると、女性管理職比率が0.1%上昇すると、ROAが0.5%増加・生産性が13%改善
15%以上の女性管理職を持つ企業では明確な利益向上が確認されています。
ミニサマリー: 女性リーダーは「社会貢献」ではなく「企業競争力」の源泉。

なぜ日本では女性と若手の活躍が進まないのか?

年功序列と年齢主義が根強く、若手の意見は通りにくい。
女性リーダーのロールモデルやメンターが少なく、研修投資も男性中心。
これでは構造的な変化は起きません。
ミニサマリー: 日本企業が抱えるのは「人材不足」ではなく「意識の固定化」。

企業は何から始めるべきか?

多くの企業がDEI研修を「女性向け」として依頼しますが、昇進を決めるのは男性管理職です。
したがって、男性側にも「包摂的リーダーシップ」を育てる研修が不可欠です。
短期的にはクオータ制(数値目標)も有効ですが、最終的にはトップ層が文化を変える覚悟を示すことが鍵です。
ミニサマリー: DEI改革は「女性研修」ではなく、「リーダー研修」から始まる。

要点整理

  • 日本のDEIは「形」だけでは意味がない。

  • 真の焦点は女性と若手の登用にある。

  • 女性管理職比率の向上は生産性と利益を高める。

  • 男女双方へのリーダーシップ研修が変革の第一歩。

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デール・カーネギー・トレーニングは、1912年米国創設以来、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、エグゼクティブ・コーチング、DEIなど、世界中で100年以上企業と個人を支援してきました。東京オフィスは1963年設立、日本企業と外資系企業の成長を支え続けています。

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