ミス対応で信頼を守る:6段階フレームとA/B分岐で離職を防ぐ|デール・カーネギー東京
上司の評価は「部下のミスにどう向き合うか」で決まります。締切遅延、品質低下、売上未達、そして“公開の場での失敗”。対応を誤れば、信頼は崩れ、離職が連鎖します。罰ではなく“再起”をつくる、実務的で人間的な手順をまとめました。
1) なぜミス対応が離職・信頼に直結するのか
怒号・面罵は“即断”ではなく“信頼破壊”。部下は結論だけでなく、あなたの態度を見ています。冷静さと公正さが信用を作ります。
まとめ: 人は内容より“扱われ方”を覚えている。
2) 6段階フレーム(A/B分岐つき)
Stage 1:事実確認(Research)
噂や印象に流されず、影響・前例・規程を静かに確認。頭の片隅で「この人は救う価値があるか」も検討。
まとめ: 事実なき判断は不正確。
Stage 2:ラポールで始める(Carnegie #22)
具体的な貢献を認めて安心感を作る。直すのは人ではなく問題。
まとめ: 安心が変化の前提。
Stage 3:問題の特定(Carnegie #24)
人格攻撃は禁物。相手の説明→自分の把握でギャップを埋める。責任を取るか回避するかを見極め、以降の分岐へ。
まとめ: 人と問題を切り離す。
A:責任を受け止めた場合
Stage 4A:回復設計(Carnegie #26)
面子を守りつつ、是正と再発防止を共に設計。
まとめ: 責任には支援で応える。
Stage 5A:安心の付与(Carnegie #29)
小さく勝てる手順に分解し、励ましで自信を再充填。
まとめ: 自信は改善のガソリン。
Stage 6A:定着(Carnegie #30)
期待と役割を明確化し、「やりたい」気持ちで再出発できるようにする。進捗をコーチし認知する。
まとめ: “カムバック設計”が人を残す。
B:責任を否認する場合
Stage 4B:事実と重大性の再提示
規程・リスクを明確化し、高い評判で呼びかけ(Carnegie #28):「あなたはプロだ。ここは堂々と責任を取ろう。」
まとめ: 敬意ある厳しさで境界線を示す。
Stage 5B:規律の強化
不受容なら次の措置を明示。冷静・客観・記録を徹底。
まとめ: 基準はチームを守る盾。
Stage 6B:配置転換/卒業
適性を再評価。強みが活きる配転を検討し、難しければ穏当な退職プロセスへ。
まとめ: 慈悲と基準は両立できる。
3) 面子と心理的安全性を守る言い方(デール・カーネギーの原則を活用)
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デール・カーネギーの原則#26 面子保持:「一緒に解決しよう」
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デール・カーネギーの原則#24 自分のミス先出し:短い自己開示で防御を下げる
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デール・カーネギーの原則#28 高い評判で呼びかけ:「あなたならできる」
まとめ: 言い方が結果を変える。
4) 再発防止とタレント維持
合意内容・期限・支援策を記録。定期フォローで再点検。根本原因(スキル・役割明確性・負荷・プロセス)まで踏み込む。
まとめ: 人だけ直しても、仕組みが歪んでいれば再発する。
要点整理
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事実→関係→責任→支援/是正→定着/再配置の順で進める。
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受容/否認でA/B分岐。敬意を失わずに基準を守る。
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デール・カーネギーの原則 #22/#24/#26/#28/#29/#30 を“言い方の型”に。
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記録・フォロー・根本原因対策で成果を固定化。
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デール・カーネギー・トレーニングは、1912年米国創設以来、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、エグゼクティブ・コーチング、DEIなど、世界中で100年以上企業と個人を支援してきました。東京オフィスは1963年設立、日本企業と外資系企業の成長を支え続けています。