エグゼクティブが身につけるべき「6つの伝達スキル」— 聴衆を離脱させないプレゼンの技術

日本企業・外資系企業のプレゼンターは、スピード、明確さ、スライドの流れ、スマホによる離脱…さまざまな悩みを抱えています。
しかしその多くが「自分に意識が向きすぎている」状態で、肝心の “伝え方（デリバリー）” が弱くなり、内容が伝わらなくなります。

現代の“注意が散漫な世界”で、どうすれば聴衆を最後まで惹きつけられるのか？

あなたはすでに：

• 聴衆分析

• 注意を奪うオープニング

• 証拠・データの準備

• 本編用とQ&A用の二種類のクロージング

• スライド作成よりリハーサルに時間を使う

• 想定質問の事前準備

など“完璧な準備”をしているかもしれません。

しかし、単調な声・「えー」「あのー」の多発・無表情・無気力な話し方では、どれほど素晴らしい内容でも聴衆はスマホへ逃げてしまいます。

ミニサマリー：
デリバリーは内容の“増幅器”。弱い話し方は強い内容を消してしまう。

覚えやすいように、頭から足先へ の順で紹介します。
目 → 顔 → 声 → ジェスチャー → 間 → 姿勢

恐怖心があると目を合わせるのは怖いですが、説得力の源泉は 6×6ルール。

• 一人の目を6秒見る

• 短すぎ→弱い、長すぎ→不自然

• 大人数でも一点を見ると周囲20名が「自分を見ている」と感じる

• 会場を6エリアに分け、均等に視線を送る

ミニサマリー：
戦略的なアイコンタクトは“個別に話している感覚”を生み出す。

スライドより強い武器が 表情 です。

• 良いニュース → 明るい表情

• 悪いニュース → 真剣な表情

• 複雑な話 → 思考する表情

メラビアンの研究が示す通り、内容と表情が不一致だと信頼が揺らぎます。

ミニサマリー：
表情の一致がメッセージの信頼性を高める。

声の抑揚は関心を維持する最大の武器です。

• ささやき → 聴衆を引き寄せる

• 強い声 → 会場のエネルギーを上げる

• 単調は厳禁

• “変化”こそ最大の注意喚起装置

ミニサマリー：
トーンの多様性が集中力を生む。

手を15秒以上固定すると力が抜けてしまいます。

• “水道の蛇口”のようにオン・オフを切り替える

• 目・表情・声と組み合わせて一体化させる

ミニサマリー：
メリハリのあるジェスチャーは言葉の力を増幅する。

間は：

• 理解の時間を与え

• 話の速度を整え

• 重要ポイントの重みを増す

“話し続けること”は逆効果です。

ミニサマリー：
戦略的な沈黙は言葉以上に聴衆の心を動かす。

姿勢はメッセージの一部です。

• 体重を左右50/50に

• 背筋を伸ばす

• 不必要に揺れない

プレゼンス（存在感）は姿勢から生まれます。

ミニサマリー：
姿勢が印象を決め、印象が説得力を決める。

• デリバリーが弱いと内容は伝わらない。

• 6つのスキル（目・顔・声・ジェスチャー・間・姿勢）が説得力を決定する。

• 単調さから“変化”へ切り替えることで集中力を維持できる。

• 強いデリバリーはプロフェッショナルブランドを高める。

• リハーサルとスキル意識が、大きく成果を左右する。

デール・カーネギー・トレーニングは、1912年米国創設以来、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、エグゼクティブ・コーチング、DEIなど、世界中で100年以上企業と個人を支援してきました。東京オフィスは1963年設立、日本企業と外資系企業の成長を支え続けています。