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ハイブリッド時代のオンライン・プレゼン術:リモートと対面の両方で伝わる話し方 — デール・カーネギー東京のプレゼンテーション研修

なぜリモート&ハイブリッドワークは「なくならない」のか?

コロナが落ち着き、オフィス回帰の動きがある一方で、完全な出社には戻りません。
東京の通勤電車、満員・長時間・密着——これを避けて自宅で働けるメリットは非常に大きいからです。

一方で、日本企業・外資系企業ともに、チームワークやイノベーションには対面も必要。
その結果として、出社日と在宅日を組み合わせたハイブリッド勤務 が主流になっています。

ミニサマリー: リモートと出社を組み合わせた働き方は、今後も続く前提。プレゼンもそれに合わせて進化が必要。

ハイブリッド会議・プレゼンがうまくいかない理由とは?

典型的なハイブリッド会議の構図:

  • 会議室に数名が集合

  • 前方にカメラ1台

  • テーブルにスピーカーフォンが1〜2台

  • 残りのメンバーは自宅からオンライン参加

ここで起きる問題:

  • 音声が聞き取りづらく、誰が何を言ったか分からない

  • カメラが遠く、話している人の表情が見えない

  • 会議室側だけで笑いが起き、オンライン側は「今何が起きたの?」状態

これでは、会議室組=一等席、リモート組=二等席 のような空気が生まれ、エンゲージメントが下がります。

ミニサマリー: 音声・映像・参加体験の格差が、ハイブリッド会議を「不公平でストレスフル」な場にしている。

カメラを使いこなすだけで、オンラインの印象はどう変わるか?

オンラインでの最大の勘違いは「顔が映っていればOK」という発想です。

よくあるミス:

  • 会議室では、固定カメラが遠くて誰が話しているか分からない

  • 自宅では、画面の顔を見て話し、カメラをまったく見ない

人は本能的に“顔”を見ますが、画面中央の顔を見ていると、視線は下向きになり、相手からは「目をそらされている」ように見える のです。

効果的なやり方は:

  • 話すときは、あえて画面ではなく カメラ(レンズ)を見る

  • 「グリーンライト」に向かって話すことで、相手には“目を合わせている感覚”を届ける

話し手としては違和感がありますが、聞き手から見ると「自分に話してくれている」印象が格段に高まります。

ミニサマリー: オンラインのアイコンタクトは、“画面”ではなく“カメラ”を見ることで初めて成立する。

スライドは本当に必要か?画面共有の落とし穴

スライドを共有すると、多くのツールで話し手は 小さなワイプ映像 に追いやられます。

その結果:

  • 表情が見えにくい

  • ジェスチャーが使えない

  • 「人」ではなく「資料」を聞く会議になる

説得力の源泉である「顔・声・ジェスチャー」のうち、2つがほぼ失われ、声だけに頼るプレゼン になります。

解決策は:

  • 常にスライドを出しっぱなしにしない

  • 重要な場面では画面共有を止め、話し手をフルスクリーン表示にする

  • スライド → 話し手 → スライド と切り替えながら進行する

ミニサマリー: スライドは“常に表示”ではなく“必要な時だけ”。人が主役、資料は脇役に戻す。

オンラインでは「声の使い方」が決定的に重要になる

オンライン環境では、ボディランゲージが大幅に制限されます。
その分、声の表現力 が説得力の鍵になります。

効果的な話し方のポイント:

  • 重要なポイントの前後に 沈黙(ポーズ) を入れて、意味を浮き上がらせる

  • キーワードに 強弱(エネルギー) をつける

  • 伝えたい部分では あえてゆっくり話す

話し方は「言葉の民主主義」ではありません。
すべての単語を同じトーンで発すると、何も伝わらなくなります。

ミニサマリー: オンラインでは、沈黙・強弱・スピードの三つを使いこなすことで、声が強力な説得ツールになる。

プロフェッショナルに見せるための、簡単なテクニカル改善とは?

少しの工夫で、画面上の印象は劇的に変わります。

  • カメラの高さを目線に合わせる

    • ノートPCを机に直置きにせず、台や本を積んで目の高さに

    • 「見上げられる」より「目線が合う」ほうが圧倒的に自然

  • フルスクリーンで自分を映す時間を意図的につくる

    • 要所では話し手を大きく表示し、表情とジェスチャーを伝える

  • マイク環境の見直し

    • 可能であれば外付けマイクやヘッドセットを使用し、安定した音質を確保する

これだけでも、オンライン上での「信頼感」「専門性」の印象が別人レベルで変わります。

ミニサマリー: 目線の高さ・音質・表示の大きさ。この3つを整えるだけで“オンラインの見え方”は別物になる。

これからのハイブリッド時代に、私たちはどう向き合うべきか?

リモートやハイブリッドは一時的なものではなく、今後の標準です。
将来は、テレプロンプターのように「画面中央=カメラ」という技術も登場するでしょう。

しかし、それを待つだけでは不十分です。

  • このメディア特有のクセを理解し

  • そのクセに合わせたスキルを身につけ

  • 対面と同じレベルの準備と意識で臨む

こうして初めて、オンラインでも「伝わるリーダー」「信頼されるプレゼンター」として評価されます。

ミニサマリー: 媒体は変えられない。変えられるのは、私たちのスキルと姿勢だけ。

要点整理

  • リモート&ハイブリッドは今後も続く「前提条件」。

  • カメラ・音声・画面構成の悪さが、参加者を一等席・二等席に分けてしまう。

  • オンラインのアイコンタクトは、“顔”ではなく“カメラ”を見ることで成立する。

  • スライド常時表示は逆効果。人と資料を切り替える設計が必要。

  • 声の強弱・ポーズ・話すスピードが、オンライン説得力の核心。

  • 目線の高さ・音質・フルスクリーン表示の工夫で、プロ度が一気に上がる。

ハイブリッド会議やオンライン・プレゼンテーションで、もっと「伝わる」「信頼される」リーダー・管理職・営業・専門職を育成したい企業様へ。

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デール・カーネギー・トレーニングは、1912年米国創設以来、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、エグゼクティブ・コーチング、DEIなど、世界中で100年以上企業と個人を支援してきました。東京オフィスは1963年設立、日本企業と外資系企業の成長を支え続けています。

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