プレゼンテーション

説得力ある話し方をつくる「声のレンジ」の鍛え方 — 静かな人も、熱い人もプレゼン力アップ

日本企業・外資系企業の現場では、資料やスライドの中身には時間をかける一方、声の出し方・エネルギーの使い方にはほとんど手がついていないケースが多くあります。
結果として、「内容は良いのに、なぜか刺さらないプレゼン」が量産されています。何が足りないのでしょうか?

Q1. なぜビジネスでは「説得力」がこれほど重要なのか?

リーダーやマネジャーは、社内外で常に次のような場面に直面しています。

  • 社内の合意形成

  • 経営会議での提案

  • クライアントへの提案・交渉

どれも**「相手に納得してもらう力=説得力」**が不可欠です。

ここで問題になるのが、「話し方のタイプ」です。

  • 常に ハイテンションで早口な人

  • 静かで 落ち着いていて声が小さい人

どちらも「その人らしさ=オーセンティック」ではありますが、オーセンティックなだけでは足りないのです。

「本物の自分」が、必ずしも「伝わる自分」とは限らない

ミニサマリー:
ビジネスでは「自分らしさ」だけでなく、「どう伝わるか」を設計することが重要。

Q2. 声が大きすぎる/小さすぎると、プレゼンで何が起きるのか?

声が大きく、速く、エネルギッシュなタイプ

  • 乗ってくると止まらない

  • 自分の世界に入り、聴衆の存在を忘れる

  • 「スピードを落としてください」が一番つらい指示

声が小さく、静かなタイプ

  • 5%くらい声を上げただけで「叫んでいる」と感じてしまう

  • 本人は限界のつもりでも、聴衆から見ると「まだ静か」

  • 良い内容でも、そもそも届いていない

どちらも、中身の良さを自分の話し方で打ち消してしまっている状態です。

ミニサマリー:
うるさすぎても消極的すぎても、説得力は落ちる。問題は「バランス」と「レンジ」。

Q3. 理想的な話し方のモデルは?クラシック音楽に学ぶ

プレゼンの良い比喩が クラシック音楽 です。

  • ずっとフォルテ(大音量)では疲れてしまう

  • ずっとピアノ(小音量)では眠くなる

  • 強弱のメリハリがあるからこそ、印象に残る

プレゼンも同じです。

  • すべての言葉を同じ強さで話さない

  • 伝えたいキーワードには「強弱」「間」「声色」でアクセントをつける

  • ときには「聞こえるギリギリのささやき声」が最強の強調になることもある

ミニサマリー:
クラシック音楽と同じように、プレゼンも「強弱・緩急」が説得力を生む。

Q4. 静かな人・熱い人、それぞれの強みと伸ばし方は?

静かな人(控えめ・落ち着きタイプ)

強み: 落ち着き・信頼感・安心感
伸ばすポイント:

  • 体感よりも「かなり大きめ」に声を出してみる

  • ビデオ録画で確認し、「ちょうど良いボリューム」を客観視する

  • 重要なフレーズでは、声・表情・ジェスチャーを一段上げる

録画を一緒に見ると、多くの方が驚きます。

「思っていたほど変じゃない。むしろポジティブで熱意があるように見える」

熱い人(ハイエナジー・早口タイプ)

強み: 情熱・推進力・勢い
伸ばすポイント:

  • あえて「間」を取り、あえて「ゆっくり」話す

  • 小さな声で語るパート(秘密を共有するような感じ)を入れる

  • 「自分が気持ちよく話す」のではなく、「聴衆がどう感じるか」に意識を向ける

録画を見ながら調整すると、

「このぐらい抑えた方が、逆にプロフェッショナルに見える」
という実感が生まれます。

ミニサマリー:
静かな人は「一段上げる」、熱い人は「一段下げる」。それぞれのレンジが広がるほど説得力は増す。

Q5. なぜコーチングとリハーサルが不可欠なのか?

多くのビジネスパーソンは:

  • 本番が「ほぼぶっつけ本番」

  • 事前のプレゼンコーチングはゼロ

  • 自分の声量・スピード・表情を客観的に見たことがない

ここが大きなリスクです。なぜなら、自分の体感と実際の見え方はズレているからです。

  • 「小さく話しているつもり」が、録画ではちょうど良い

  • 「大声で叫んでいるつもり」が、実際はちょうど良いエネルギー

そのギャップを埋めるのが、プレゼンコーチングとリハーサルです。
デール・カーネギー東京のプレゼンテーション研修では、日本企業・外資系企業のリーダーに対して、個別の声のレンジ調整と反復練習を行い、「自分では気づけない改善ポイント」を可視化していきます。

ミニサマリー:
自分一人ではレンジ調整はほぼ不可能。コーチング+リハーサルが「説得力のショートカット」。

要点整理

  • ビジネスでは「自分らしさ」だけでなく、「どう伝わるか」を設計する必要がある。

  • 大きすぎる声も、小さすぎる声も、説得力を下げる要因になる。

  • クラシック音楽のように、強弱・緩急・間を使うことでプレゼンは一気に印象的になる。

  • コーチングとリハーサルによって、自分の声のレンジを客観的に調整できる。

👉デール・カーネギー・東京に無料相談をお申し込みください。

東京を中心に、日本企業・外資系企業向けのプレゼンテーション研修・リーダーシップ研修を提供しています。
静かな方も、熱い方も、それぞれの強みを活かしながら 「説得力のある話し方」 を身につけたい場合は、お気軽にご相談ください。


デール・カーネギー・トレーニングは、1912年米国創設以来、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、エグゼクティブ・コーチング、DEIなど、世界中で100年以上企業と個人を支援してきました。東京オフィスは1963年設立、日本企業と外資系企業の成長を支え続けています。

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