プレゼンテーション

TED級プレゼンのつくり方 — デール・カーネギー東京マスタートレーナーが語る「再現性のある準備メソッド」

なぜ経営層には「TEDレベルの準備プロセス」が必要なのか?

日本企業・外資系企業ともに、経営層や管理職が直面するプレゼンはますます「TEDレベル」の完成度を求められています。
投資家説明、タウンホール、グローバル配信、役員会説明——ミスの許されない場面が増えました。

私はTEDx登壇が546回目の公開スピーチでしたが、この経験を通じて確信したのは:

TEDレベルのプレゼンは“才能”ではなく“プロセス”である。

東京で20年以上、数千人にプレゼン研修を提供してきたデール・カーネギーのメソッドと完全に一致します。

ミニサマリー:
高品質プレゼンは「型」で再現できる。だから誰でも伸びる。

TEDもビジネスも、まず「終わり」から設計する

プロは開発の順番が逆です。

最初に決めるのは “結論(クロージング)”。
TEDにはQ&Aがないため、最後の一言が説得のすべてを背負います。

私のTEDxテーマは 「Transform Our Relationships」
結論は明確でした:

人間関係を変えたければ、自分の角度を変えることから始める。

このメッセージを軸に全体を設計しました。

ミニサマリー:
優れたプレゼンは「ゴール設計」から逆算されている。

13分のTEDで、どう内容を選び抜くのか?

時間は最大の制約であり、最大の味方です。

  • グローバル調査「Relationships in the 21st Century」を分析

  • あえて序盤で“軽めの反論”を入れて注意をつかむ

  • デール・カーネギーの「人間関係30原則」から7つだけ選抜

  • 各原則を1つの“章”に

  • 実例とストーリーを短く切り出し、印象で覚えられる構成に

これはまさに デール・カーネギーのHigh Impact Presentations で教える
「整理 → 取捨選択 → 構造化 → 印象強化」そのものです。

ミニサマリー:
制限があるからこそ、メッセージは鋭くなる。

普遍的な概念で聴衆を一つに束ねる方法

世界中に配信されるTEDでは、誰もが理解できる概念が必要です。

そこで使ったのが:

  • ガンジーの「世界を変えたいなら、まず自分が変われ」

  • ニュートンの「作用反作用の法則」

この2つで、
角度を変えれば反応が変わり、人間関係も変わる
というメインメッセージへの橋渡しにしました。

日本企業でも外資系でも、人間関係・信頼構築・影響力は普遍テーマなので非常に通じやすいフレームです。

ミニサマリー:
世界中の誰もが理解できるメッセージは、説得力を最大化する。

TEDレベルの人は、どのようにリハーサルするのか?

プロの準備は“常識外”です。

  • 全文スクリプトを作成

  • 音声収録し10回以上ループ再生

  • 3回のフルスピード通し稽古

  • 13分以内に収めるための削除と再編集

  • 著作権クリアな画像だけで構成

  • 本番当日、朝から10回連続の全力通し稽古

これは20年以上、数千人を教えてきた
High Impact Presentations と同じ訓練法です。

ミニサマリー:
自信は“練習量”でしか作れない。

本番でのトラブルとメンタルの乱れをどう抑えるのか?

TEDx本番の4秒前、突然の技術トラブルにより出番が延期。

その瞬間にやったこと:

  • その場から距離を置いて集中を守る

  • 鏡を使ってジェスチャーを静かに再確認

  • 呼吸をコントロールして心拍を安定

  • ピーク状態を維持

  • スライドが見えなくても問題ないレベルまで準備していた

これは性格ではなく “準備の質” によって生まれる冷静さです。

ミニサマリー:
強さは本番に出るのではなく、準備段階で作られている。

TED本番で何が起き、何が学べるのか?

赤い円形カーペットに立った瞬間:

  • 歓声を受け止めて“間”をつくる

  • 力強い声と大きなジェスチャーでスタート

  • メッセージと態度を完全に一致させる

  • 最後の印象を自らコントロール

  • 自信を持ってゆっくり退場

そして最大の学びは:

計画を知っているのは自分だけ。
観客は“完成形”しか見ていない。

ミニサマリー:
第一印象と最後の印象は「演出」であり、「偶然」ではない。

要点整理

  • TED級のプレゼンはプロセスで再現できる。

  • 結論から逆算し、構造と時間配分を極限まで研ぎ澄ます。

  • 普遍的フレームを使うと世界中の聴衆を一体化できる。

  • 多回数・全力リハーサルが最大の武器。

  • 本番のトラブルは“準備”で乗り越える。

TEDレベルのプレゼン力を組織に導入したい方へ。

👉デール・カーネギー・東京に無料相談をお申し込みください。

デール・カーネギー東京では、プレゼンテーション研修、リーダーシップ研修、エグゼクティブ・コーチング を提供しています。


デール・カーネギー・トレーニングは、1912年米国創設以来、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、エグゼクティブ・コーチング、DEIなど、世界中で100年以上企業と個人を支援してきました。東京オフィスは1963年設立、日本企業と外資系企業の成長を支え続けています。

関連ページ

デール・カーネギー・東京・ジャパンでは、最新情報やビジネス・職場・プライベートの課題を解決する
重要なテクニックなどをご紹介するメールマガジンを配信しています。