プレゼンをどう見直すか — 日本企業と外資系企業の経営層のための「高品質レビュー方法」
なぜ多くのリーダーは自分のプレゼンを見直さないのか?
日本企業でも外資系企業でも、経営層はプレゼン準備に多くの時間を使います。しかし、終わった後に 自分のプレゼンを見直す人はほぼゼロ。
これはスポーツの世界と大きく異なります。
アスリートや監督は、映像で自分の動きを分析し、弱点をつぶし、強みを伸ばします。
ではなぜ、プレゼンという“ビジネスにおける勝負の場”で同じことをしないのでしょうか?
ミニサマリー:
アスリートが映像分析を使うなら、経営者も使うべき。レビューは最速の成長方法。
プレゼンを録画するために必要な準備は?
今の技術なら録画は非常に簡単です。
-
シンプルなビデオカメラ
-
三脚
-
必要ならショットガンマイク
-
「観客は映らない」と事前に説明すればプライバシーも問題なし
それなのに多くの人が録画しないのはなぜか?
実は“賢いリーダー”だけがこれを実践しているからです。
デール・カーネギーのプレゼンコーチングでは、映像レビューは必須。
コーチが指摘するのではなく、“自分の目で見る”ことで成長スピードは桁違いになります。
ミニサマリー:
最低限の機材で、プロレベルの振り返りができる。
録画をどうレビューすれば良いのか?
おすすめは 削除・追加・縮小・強化(Delete, Add, Reduce, Amplify) のフレームです。
1. 削除(Delete)
以下のような“マイナス習慣”を削る:
-
えー、あーなどの口癖
-
意味のないうろつき
-
落ち着かない動き
-
緊張が丸見えのジェスチャー
2. 追加(Add)
入れればもっと良くなったポイント:
-
道具(プロップ)
-
具体例
-
補足スライド
-
聴衆参加の投票・挙手
例:
「AIはどちらの絵を描いたか?」と挙手で投票させたところ、全員が引き込まれました。
3. 縮小(Reduce)
冗長な説明や重複を短くする。
4. 強化(Amplify)
うまくいった部分をさらに伸ばす:
-
ストーリー
-
証拠
-
アイコンタクト
-
強いフレーズ
ミニサマリー:
4つの視点で見直せば、改善ポイントが一気に明確になる。
ボディランゲージやアイコンタクトは適切か?
映像で特に確認すべきは 非言語メッセージ。
-
一人ひとりに“6秒アイコンタクト”できているか?
-
ジェスチャーは多すぎないか?
-
手や体が落ち着かず、意味なく動いていないか?
ジェスチャーは 最大15秒保持してオフにする。
アイコンタクトは説得力を生む最重要要素。
ミニサマリー:
身体の動きは“自信”を見せる武器にも、“弱さ”を露呈する罠にもなる。
録画できない場合はどうする?
その場合は、信頼できる人にチェックリストを渡して評価してもらう。
質問例:
-
「オープニングは聴衆をつかめていましたか?」
-
「主張は明確でしたか?」
-
「根拠は十分でしたか?」
-
「アイコンタクトは良かったですか?」
漠然と“どうでした?”と聞いても、良いフィードバックは返ってきません。
ミニサマリー:
質問を具体化すれば、フィードバックも具体化する。
なぜレビューが重要なのか?(年に数回しか話す人のために)
大半のビジネスパーソンは、年に数回しか人前で話す機会がありません。
これでは発表力の筋力はなかなか伸びません。
同じ内容を 5回連続で話せれば、5回目は完璧。
しかし実際にはそんな機会はほとんどないため、映像とフィードバックが成長の鍵になります。
ミニサマリー:
“回数が少ない”からこそ、“レビューの質”が決定的に重要。
要点整理
-
アスリート同様、プレゼンも映像分析が必要。
-
削除・追加・縮小・強化の4視点で改善が進む。
-
非言語コミュニケーションは映像で最もよく分かる。
-
録画できない場合は、具体的な質問とチェックリストで評価。
-
少ない登壇機会を最大化するために、レビューは必須。
👉デール・カーネギー・東京に無料相談をお申し込みください。
デール・カーネギー東京のプレゼンテーション研修では、映像レビュー × コーチング × 実践反復 により、誰でもプロレベルの伝達力を手に入れられます。
デール・カーネギー・トレーニングは1912年の米国創設以来、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、エグゼクティブ・コーチング、DEIなどで世界中の企業と個人を支援してきました。東京オフィスは1963年設立、日本企業と外資系企業の成長を支え続けています。