ビデオで“弱く見える”自分を変える：オンカメラ話法を武器にする方法 — デール・カーネギー東京

ビデオ撮影は、一見シンプルです。カメラの前に立って話すだけ。
ところが、実際には カメラを通すとエネルギーが2割減 して見えます。
普段どおりの声量・テンションで話すと：

• 元気がない

• 自信がなさそう

• メッセージが刺さらない

という印象を与えてしまいがちです。これは、日本企業・外資系企業問わず、リーダーシップ研修・営業動画・プレゼンテーション研修など、あらゆる場面で共通する課題です。

ミニサマリー: カメラはエネルギーを削る。普段どおりでは「弱く」見えてしまう。

ビデオで話すスタイルは大きく2つです：

• アドリブ（台本なし）：自然だが、言い直しや脱線が多く、編集が大変。

• テレプロンプター（原稿読み）：滑らかだが、読み上げ感が出やすい。

どちらにもスキルが必要です。準備も技術もないと：

• 何度も撮り直し → カットだらけの不自然な動画

• 棒読み感 → 本音が伝わらない印象

になってしまいます。

ミニサマリー: 「台本なし」も「原稿読み」も、正しいフォームがないと逆効果。

多くの人は、日常のトーン・声量のままビデオに臨みます。結果は：

• 眠そう

• 退屈

• 記憶に残らない

そこで「エネルギーを50％上げてください」とお願いすると、実際は 10％増し程度 にしかなりません。本人には「叫んでいる」ように感じるからです。

• カメラで**－20％** される前提で

• さらにプラスのエネルギーを乗せる必要があります

ここで重要なのがコーチの存在です。自分一人では「十分出ているかどうか」を正しく判断できません。

ミニサマリー: 自分の感覚で「やりすぎ」と思うくらいが、画面上ではちょうど良い。

多くの人は、手をほとんど使いません。これは大きな機会損失です。適切なジェスチャーは、言葉に 身体的エネルギー を乗せます。

• ハーフショット（上半身）の場合、ジェスチャーは みぞおち〜頭の高さ に収める

• 言葉の内容とジェスチャーを合わせて「意味の一貫性」を保つ

• 同じジェスチャーは 15秒まで。それ以上は弱くなり、くどくなる

• 腰の下あたりで手を動かさない（そもそも画面に映らないことが多い）

ミニサマリー: 見える範囲で、意味のあるジェスチャーを短く使うのがベスト。

一つの表情でしゃべり続けると、ビデオでは「木の人形」のように見えます。
話している内容に合わせて、顔も変化させるべきです。

• 良い結果 → 嬉しそうな表情

• 厳しい状況 → 心配そうな表情

• 問いかけ → 少し首をかしげる・不思議そうな表情

さらに重要なのが あごの角度。
あごを下げて話すと：

• 相手を見下しているように見える

• 顔が詰まり、窮屈で暗い印象になる

あごを上げて話すだけで、表情が開き、明るく自信に満ちた印象になります。

ミニサマリー: 内容に合わせた表情＋あごを上げるだけで、印象が劇的に変わる。

テレプロンプターは使い方を間違えなければ、非常に強力なツールです。

ポイントは：

• フォントサイズとスクロールスピードを自分に合わせて調整

• 画面全体を追わず、行の左側だけを見る意識 を持つ

• 右側の文字は、周辺視野で読む

左から右まで目線が動いてしまうと、「読んでいる」ことが視聴者に丸見えになります。
逆に、うまく使えれば、自然なトーンで「かみしめた言葉」を話しているように見せられます。

ミニサマリー: テレプロンプターは“目線の設計”さえできれば、最強の味方になる。

完全な思いつきトークは、ミスと修正の連続になります。その結果：

• カットだらけのガタついた動画

• ズームイン・ズームアウトでごまかした不自然な構成

• 内容より「編集の違和感」が気になってしまう視聴体験

を招きます。

避けるには：

• 撮影前に要点を箇条書きで整理する

• セクションごとに話す内容を明確にしておく

• 最小限のテイク数で済むように構成を作る

ことが重要です。

ミニサマリー: 構成を決めてから話せば、編集は最小限で済み、視聴体験も向上する。

• ビデオでは「普段通り」だとエネルギー不足。意識して盛る必要がある。

• ジェスチャーは、見える高さ・短い時間・内容との一貫性がポイント。

• 表情とあごの角度が、信頼感と親しみやすさを左右する。

• テレプロンプターは、目線の使い方次第で“自然なスピーチ”の強力な武器になる。

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