プレゼンテーション

オンライン&対面プレゼンで効く「アイコンタクト完全攻略」— 日本企業・外資系企業のためのプレゼンテーション研修

コロナ禍のロックダウンも終わり、日本では オンラインと対面プレゼンが共存する“挟み撃ち時代” に入りました。
日本企業も外資系企業も、Zoomの小さな四角い箱リアル会場のステージ の両方で、聴衆の注意を奪わなければなりません。

しかし、どちらの場でも共通して「できていない」重要スキルがあります。
それが アイコンタクト(目線の使い方) です。

Q1:なぜオンラインと対面のプレゼンは「別物」なのか?

ロックダウン後の世界では、

  • オンラインイベント:移動ゼロ、コスト削減

  • 対面イベント:臨場感・関係構築の強さ

というそれぞれの強みがはっきりしました。主催者は「もう講師を出張させなくてもいい」と気づき、オンライン登壇が標準装備 になりつつあります。

一方で、聴衆側は

  • 画面の小さな箱に閉じ込められた講師

  • 不自然なバーチャル背景で半分消える頭

  • 会場に来たのに目を合わせてくれない登壇者

こうした「残念プレゼン」にうんざりしています。

ミニサマリー

オンラインと対面は環境がまったく違うが、どちらにも求められる共通スキルがある。それがアイコンタクトである。

Q2:オンラインで「アイコンタクトが成立しない」と感じるのはなぜか?

オンラインでは、プレゼンターの目の前に

  • 参加者の顔が並ぶ画面

  • その上や横にある小さなカメラ

という構造があります。
私たちは「顔を見て話すように教育されてきた」ため、自然と画面上の顔を見て話してしまいます。

しかし、カメラを見ていない限り、相手からは“目線が合っていない”ように見える のがオンラインの落とし穴です。

オンラインでの典型的な目線の失敗

  • 画面の顔を見ているつもりが「頭頂部カメラ」になっている

  • ノートPCのカメラ位置が低く、常に見下ろす構図

  • バーチャル背景に気を取られ、目線が泳ぐ

解決策:

  • 「顔ではなくカメラに話す」という習慣づけ

  • メモや資料を見るとき以外は、意識的にカメラを見つめる

  • 一度カメラの位置を決めたら、「そこにいる一人の相手」に話しかけるイメージを持つ

ミニサマリー

オンラインでは「顔を見る」本能がアイコンタクトを邪魔する。カメラを人だと“錯覚させる訓練”が必要になる。

Q3:対面プレゼンで「アイコンタクトが弱い」と何が起きるのか?

リアル会場では、

  • 部屋の隅のスクリーンだけ見て話す

  • 原稿やスライドに視線が固定

  • 視線が会場の上空をさまよう

といったプレゼンターが少なくありません。
せっかく フルサイズの自分自身(全身)を使える環境 にいるにもかかわらず、聴衆とのつながりを自ら断ってしまっている状態です。

理想的な対面アイコンタクト:6秒ルール

  • 聴衆の一人を選び、その人だけに話しかけるように 約6秒間 視線を固定

  • 次の一人へ、また6秒

  • 会場の前・後ろ・左・右を満遍なくカバー

  • 「一人ずつと短い1対1の会話をしている」感覚で全体に話す

これによって、聴衆は

「自分に話しかけられている」
と感じ、集中度と納得度が一気に高まります。

ミニサマリー

対面では、6秒アイコンタクトを一人ずつに配ることで、会場全体との信頼関係が生まれる。

Q4:オンラインと対面での「フィードバックの違い」をどう活かすか?

オンラインでは、

  • カメラオフ

  • 小さな顔アイコン

  • 反応が見えない参加者

が多く、聴衆の反応を読み取りにくい のが現実です。

一方、対面では

  • うなずき

  • 表情の変化

  • スマホをいじり始める様子

など、生の反応が豊富にあります。

だからこそ重要なこと

  • 対面 → アイコンタクトを通じて、「理解しているか」「飽きてきたか」 をリアルタイムで読み取り、話し方やテンポを調整する。

  • オンライン → 反応が見えにくい前提で、声の変化・スライド・質問投げかけ などで能動的に注意をリキャプチャーする。

ミニサマリー

対面では目で聴衆を“読む”、オンラインでは目で“読めない前提”で構成と話し方を設計する。

Q5:マルチタスクな聴衆に「目線」で勝つ技術とは?

オンラインでも対面でも、

  • メールチェック

  • スマホ

  • 内職作業

に流れてしまう参加者は避けられません。

有効な一手:あえて「沈黙」を入れる

話の途中で、意図的に 完全に黙る
すると聴衆の脳は、

「あれ?終わった?何か起きた?」
と感じて、もう一度スピーカーに注意を戻します。

特に対面では、アイコンタクト+沈黙の組み合わせが強力です。

  • 会場を静かに見渡す

  • 6秒ルールで数人と目を合わせる

  • その後で、重要なメッセージを発する

この流れは、日本企業の社内プレゼンでも、外資系企業のマネジメントミーティングでも非常に効果的です。

ミニサマリー

沈黙とアイコンタクトを組み合わせることで、マルチタスク中の聴衆の注意を一気に取り戻せる。

結論:オンラインと対面の“二刀流プレゼンター”になるために

今後もオンラインプレゼンは続き、対面プレゼンも確実に戻ってきます。
どちらか一方だけ得意、もう一方は苦手 という状態は、これからのリーダー・マネジャーにとって大きなリスクです。

  • オンラインでは「カメラに向かうアイコンタクト」

  • 対面では「6秒ルールで一人ひとりに向けるアイコンタクト」

このたった一つのスキルを磨くだけでも、プレゼンテーションの説得力は劇的に変わります。
まさにアイコンタクトは、知っている人だけが得をする“プレゼン・スーパーパワー” です。

要点整理

  • ロックダウン後の世界では、オンラインと対面の両方でプレゼンが求められる。

  • オンラインでは「顔ではなくカメラを見る」ことがアイコンタクト成立の絶対条件。

  • 対面では、6秒間のアイコンタクトを一人ひとりに配ることで、会場全体の信頼感が高まる。

  • 聴衆がマルチタスクしているときは、沈黙とアイコンタクトで注意を取り戻せる。

  • アイコンタクトは、オンライン・対面の“二刀流プレゼンター”になるための中核スキルである。

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