プレゼンテーション

【公演禁止ワード:“私は専門家です”】 プレゼンで自分と会社を売り込む最も賢い方法

なぜ、プレゼンで“自称・専門家”は嫌われるのか?

公共性の高い場でのプレゼンテーションでは、「露骨な営業・自社プロモーション」 が嫌われます。

  • 主催者:価値ある情報を求めている

  • 聴衆:広告を聞きに来ているわけではない

  • プレゼンター:ブランドを広めたい

ここに存在する矛盾が、しばしば“迷惑な売り込みスピーチ”を生みます。

さらに悪手なのが、

「私はこの分野の“専門家”です」

と自分で言ってしまう行為。

聴衆の心の声はこうです:

  • 「本当に専門家なら、言わせるなよ」

  • 「自分で言う人ほど怪しい」

  • 「プロモーションかよ…」

結果として、あなたのブランドは強化されるどころか毀損される。

なぜ“露骨な売り込み”は逆効果なのか?

● 聴衆はすぐに“宣伝臭”を嗅ぎ分ける

人は、営業されると瞬時に身構えます。
特にビジネスイベントでは、

  • 情報

  • 洞察

  • 新しい視点

を求めて参加しているため、宣伝が始まった瞬間に心が閉じます。

● 自称・専門家は信用を下げる

ある商工会議所のイベントで、司会者がオープニングで自分を“エキスパート”と紹介した瞬間、会場の空気が冷えたことがあります。

「自分で言うなら実力は疑わしい」
「主催者にクレームが来るタイプの人だ」

という判断が瞬時に形成されるため、その後の内容がどれだけ良くても不利な戦いになります。

売り込みゼロで“圧倒的に信頼される”話し方の原則

コンテンツの質で語らせる(専門家アピールは他者がするもの)

専門性を示す最も確実な方法は、

「実用的で、独自性があり、鮮度の高い情報を提供すること」

です。

これは、東京の経済フォーラムで人気のエコノミスト Jesper Kohl 氏のプレゼンに典型的です。

  • 毎回新しいデータ

  • 明快な構造

  • 聴衆を巻き込む“間”の技術

  • 余裕とユーモア

  • そして圧倒的な説得力

彼は一度も「私は専門家です」と言いません。
言う必要がないからです。
コンテンツと delivery がすべてを証明している。


Delivery(表現力)がブランドを決める

最高級のスーツ、光る靴、完璧な髪型。
しかし話が単調で、情熱ゼロなら――

「ブランドは瞬時に崩壊する」

実際、ある外資系巨大エネルギー企業のVIPが東京で講演した際、

  • 内容はPR部門が作成した“無難な資料”

  • 話し方は遅く、抑揚ゼロ

  • 表情も動かない

  • 情熱もない

結果として、“見た目だけの人” という厳しい評価で幕を閉じました。

聴衆は外見ではなく、

  • 熱量

  • 表情

  • 声の力

  • メッセージの本気度

であなたを判断します。


自分を売る最も強力な方法=「語り方+内容の質」

次の組み合わせが、最も“自然で強力な自己ブランディング”になります。


● 1)一流のコンテンツ

他の誰でも言えることではなく、
自分の経験と知見が凝縮された情報。

● 2)プロフェッショナルな delivery

  • 声の抑揚

  • 表情

  • ストーリー構成

  • 聴衆との対話

これらの質が高いほど、「あの人は本物だ」 という評価が自動的に生まれる。

どこまでが“OKな自己PR”なのか?(実践ガイド)

● NG:自分で「専門家」「第一人者」と言う

信用は上がらず、逆に下がる。

● NG:スライドに会社の宣伝を大量に入れる

主催者から嫌われ、二度と呼ばれない。


● OK:実例・データ・洞察を通じて“能力”を証明する

聴衆が「あ、この人は本物だ」と判断するのは、

自己紹介ではなく“中身”


● OK:質疑応答で深い回答を返す

Q&Aは専門性を証明する最高の場。

  • 切り返しの速さ

  • 知識の深さ

  • フレームワークの使い方

で信頼は一気に高まる。


● OK:適度なストーリーで“人間味”を見せる

  • 失敗談

  • 現場のエピソード

  • 学びの瞬間

これは売り込みではなく、「この人に任せたい」と思わせる武器になる。

結論 ― 売り込まないほど、売れていく

あなたが本当に売りたいものは、商品ではなく “あなたというブランド” です。

そしてそのブランドは、

  • 自称

  • 宣伝

  • 過剰な自己PR

によって強化されることはありません。

むしろ、

コンテンツ × 表現 × 本気度

この3つが揃ったとき、聴衆はあなたを自然に“専門家”として扱い始めます。

だからこそ、

「私は専門家です」と言う必要がないスピーカーになること。

これこそが、最強の自己ブランディングです。

要点整理

  • プレゼンでの露骨な売り込みは逆効果

  • “自称・専門家”はブランドを傷つける

  • 本物の説得力は「コンテンツの質」で証明する

  • Delivery(表現力)が本人の価値を決める

  • 宣伝はスライドではなく“話の中身”で行う

  • 信頼を得る最速ルートは「売らずに伝える」こと

あなたのプレゼンを「売り込まずに売れていく武器」へ変えませんか?

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