スピーカー紹介は誰の仕事か?――プレゼン成功を左右する「自己紹介」の戦略設計
あなたは、自分の紹介を司会者(MC)に丸投げしていませんか?
実は、プレゼンテーションの成否は「話し始める前」に、すでに決まっていることがあります。その鍵を握るのが、「スピーカー紹介(イントロダクション)」です。
Q1. なぜスピーカーは「二度」紹介されるのか?
多くの場面で、スピーカーは最初にMCから紹介され、その後、自身のセッションの中でも改めて自己紹介を行います。
MCの役割はシンプルで、話し手の信頼性を短時間で聴衆に伝えることです。
ミニサマリー
MCの紹介は、聴衆に「この人の話を聞く価値がある」と思わせるための装置です。
Q2. なぜMC任せは危険なのか?
MCがあなたの経歴や実績を完璧に理解していることは、ほぼありません。
多忙な中で準備される紹介文は、表面的・事務的になりがちで、何を強調すべきかまでは踏み込めないのが現実です。
ミニサマリー
MC任せでは、あなたの強みは正しく伝わりません。
Q3. 自己紹介は誰が作るべきか?
答えは明確です。あなた自身です。
自分の紹介文を用意することで、
-
どの実績を
-
どの文脈で
-
この聴衆に向けて
伝えるかをコントロールできます。ただし、長すぎるのは禁物です。
ミニサマリー
自己紹介は、戦略的に設計すべき「コンテンツ」です。
Q4. なぜ「長すぎる自己紹介」は逆効果なのか?
あるイベントで、スピーカーが自分史のすべてを詰め込んだ紹介文を提出しました。
結果、MCはそれを無視し、「プロフィールは資料にあるので省略します」と一言。
聴衆は、思い出す機会すら失いました。
ミニサマリー
情報過多は、印象ゼロにつながります。
Q5. MCは、必ずしもあなたの味方ではない?
MCの中には、
-
自己流にアレンジする人
-
誇張や誤解を加える人
-
自分が主役だと思っている人
もいます。結果として、事実と違う紹介が堂々と語られることもあります。
ミニサマリー
紹介内容を放置すると、あなたのブランドは他人に書き換えられます。
Q6. MCには「何を」渡すべきか?
最善策は、要点だけを渡すことです。
詳細な経歴は与えず、
-
信頼性を示すポイント
-
今回のテーマとの関連性
だけを共有します。深掘りは、自分の出番で行えば十分です。
ミニサマリー
MCには「舞台を整える材料」だけを渡しましょう。
Q7. なぜ自己紹介で話を始めてはいけないのか?
プレゼン冒頭の目的は一つ。
聴衆の手がスマホに伸びるのを止めること。
自己紹介は、その役割を果たしません。
ミニサマリー
冒頭は、関心を奪うための時間です。
Q8. 効果的な自己紹介は、いつ・どう行うのか?
まず、強烈なオープニングで注意を引きます。
その後、自己紹介をストーリーとして語ります。
これは「私はすごい」と言う代わりに、それを感じさせる方法です。
-
成功
-
学び
-
挑戦
-
勇気
が伝わるエピソードを選びましょう。
ミニサマリー
人は経歴ではなく、物語を覚えます。
Q9. 自己紹介で避けるべきポイントとは?
-
ネガティブな失敗談(導入では不要)
-
詳細すぎる経歴
-
自慢の羅列
失敗談は本編で語れば十分です。紹介では、ポジティブな印象形成を優先します。
ミニサマリー
導入で植え付ける印象が、全体の評価を左右します。
要点整理
-
スピーカー紹介は、任せず自分で設計する
-
MCには要点のみを提供する
-
冒頭は自己紹介ではなく「注意喚起」
-
自己紹介はストーリーで語ると記憶に残る
あなたのプレゼンテーションを、 「始まる前から勝っている状態」にしませんか?
👉デール・カーネギー・東京に、プレゼンテーション研修無料相談をお申し込みください
デール・カーネギー・トレーニングは、1912年米国創設以来、リーダーシップ研修、営業研修、プレゼンテーション研修、エグゼクティブ・コーチング、DEI研修などを通じ、世界中で100年以上にわたり企業と個人を支援してきました。
東京オフィスは1963年設立。日本企業・外資系企業双方の成長を支え続けています。