日本は「ミスをしない文化」──では、ミスが起きた時にリーダーはどう動くべきか?
なぜ日本ではミスが「報告されない」のか?
日本は世界でも有数の ノーミス文化 です。
その結果として生まれるのが、次のような組織行動です。
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臆病さと過度な慎重さ
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変化への抵抗
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イノベーションの停滞
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責任回避・説明回避
そして最大の問題は、ミスが起きた時に、ボスに届かないことです。
1つの問題が見えた時、その裏には49の隠された問題がある可能性があります。
ミニサマリー:日本の最大リスクは「ミス」そのものではなく、「ミスが上がらないこと」です。
なぜボスほど「最後に知る立場」になるのか?
現場では、ダメージ・恥・致命傷になりそうな情報ほど、
組織的に上司から隔離 されます。
しかし本来、ボスには
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お金
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権限
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リソース
があります。
早期に知っていれば、致命傷になる前に手を打てるのです。
ミニサマリー:上司が知らない時間が長いほど、修復コストは指数関数的に増えます。
日本で実際に起きた「隠蔽」のリアル
ある小さな案件で、クライアントに不満が生じました。
クライアント側は担当者に「上司に伝えてほしい」と要請しました。
ところが担当者は、
「上司は日本語が話せないから意味がない」
と 事実無根の嘘 をついて、問題を隠しました。
偶然発覚しなければ、今も知らなかったでしょう。
結果、私は関西まで出向き、丸一日をかけて謝罪することになりました。
私は担当者にこう伝えました。
ミスは仕方ない。学習につながる。
だが、ミスを隠すことは絶対に許されない。
私には、助ける力がある。だが、知っていなければ助けられない。
ミニサマリー:ミスより危険なのは、嘘と隠蔽です。
日本で「本当の問題」を引き出す6ステップ・フレームワーク
① 問題を定義する
最初に出てくる話は、必ず最小限です。
粘り強く、事実を引き出す姿勢が求められます。
ミニサマリー:最初の説明は、全体像ではありません。
② 原因を特定する
ここで人は全力で防御します。
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情報は断片化
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タイムラインは曖昧
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責任の所在は消失
個別ヒアリングを行い、共謀による隠蔽 を防ぎます。
ミニサマリー:原因究明には、忍耐と探偵力が必要です。
③ 解決策を洗い出す
ここで加害当事者が 急に黙る ことがあります。
しかし実は、最も情報を持っているのはその人です。
「ミス=終わりではない」
と明確に伝え、回復プロセスへの参加 を促します。
ミニサマリー:当事者を排除すると、解決力は落ちます。
④ 最善策を選ぶ
現場だけでは視野が狭くなります。
他部署や第三者を巻き込みましょう。
デール・カーネギー・トレーニング では、
年齢・役職・声の大きさに左右されない
バイアス排除型ブレインストーミング を活用しています。
ミニサマリー:距離のある視点が、革新的解決策を生みます。
⑤ 実行責任者を決める
問題を起こした本人に、名誉回復の機会 を与えます。
解決のリーダーを任せることで、
「信頼は失われていない」という明確なメッセージになります。
ミニサマリー:責任は罰ではなく、再起の装置です。
⑥ 実行スケジュールを決める
期限は、実行者に決めさせます。
日本では安全策として 余裕を盛る 傾向がありますが、
特別な理由がなければ、そのまま採用して構いません。
「自分で決めた期限」は、強い当事者意識 を生みます。
ミニサマリー:スケジュールの所有者は、実行者です。
日本は「正直な国」だが、職場のミスは別問題
日本は、財布を落としても戻ってくる国です。
しかしその誠実さが、職場でのミス申告 にも及ぶとは限りません。
特に
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面子
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恥
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評価
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将来
が絡むと、人は真実を隠します。
だからこそ、リーダーには 警戒と確認 が必要です。
ミニサマリー:日本の誠実さと、組織内の透明性は別物です。
要点整理
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日本の最大リスクは「ミスの隠蔽」
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ボスは最後に知らされる立場になりやすい
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ミス対応は6ステップで構造化する
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当事者を排除せず、回復プロセスに組み込む
日本特有の「ミス文化」を理解した上で、 心理的安全性と結果責任を両立 させたいリーダーの方へ。
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デール・カーネギー・トレーニングは、1912年米国創設以来、
リーダーシップ、営業、プレゼンテーション、エグゼクティブ・コーチング、DEI分野で
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東京オフィスは1963年設立。日本企業・外資系企業の現場に即した実践型研修を提供しています。