その仕事、本当に受けるべきですか?― 短期収益より「ブランド」を守るリーダーの意思決定
売上、キャッシュフロー、目標達成。 目の前の数字は、いつも私たちを急かします。
しかし——
その仕事を受けた結果、6年後に何が残るかを考えたことはあるでしょうか?
クライアントは去っていきます。
私たちのブランドだけが、そこに残ります。
Q1. なぜクライアントの要望は、ブランドリスクになり得るのか?
クライアントは合理的です。
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自分のP/L
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コスト削減
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キャリア上の成果
を最優先に考えます。
国も会社も変わります。
一方で、私たちはそこに居続けます。
クライアントの要望がブランドを毀損しても、その後始末をするのは私たちです。
ミニサマリー
👉 クライアントの合理性と、提供側の長期責任は一致しません。
Q2. 「お金をもらえる仕事」が、最も高くつく理由とは?
最も高価な研修・プロジェクトとは、
「うまくいかない仕事」です。
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参加者の時間という機会損失
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低い成果
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ネガティブな評判
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社内に残る悪い記憶
短期的にはコスト削減に見えても、長期的には最悪の投資になります。
ミニサマリー
👉 「成果が出ない仕事」は、常に割高です。
Q3. なぜ私は“分けるべき研修”を、まとめて受けてしまったのか?
新規クライアントとの初仕事。
新人営業とベテラン営業が混在していました。
本来、
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新人向け:ゆっくり・基礎中心
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経験者向け:スピード・応用中心
で分けるべきでした。
クライアントも理屈は理解していました。
しかし、「予算節約」を理由に一本化を要求。
私は警告しました。
「結果は悪くなります」と。
それでも、受けてしまった。
ミニサマリー
👉 分かっていて受けた仕事は、後で必ず後悔します。
Q4. 何が起きたのか?― 赤一色の評価結果
研修後アンケートは、普段は見ない“赤”で埋まりました。
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ベテランは「時間の無駄」
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新人は「ついていけない」
設計通りの失敗でした。
クライアントは平然としていました。
「想定内です。私の判断ですから」
しかし、私にとっては想定外でした。
なぜなら、ブランドが傷ついたからです。
ミニサマリー
👉 クライアントが平気でも、ブランドは血を流します。
Q5. なぜ「無料でやり直す」判断は、長期では失敗だったのか?
私はブランド回復を狙い、ベテラン向け研修を無償で再実施しました。
結果は良好。
評価はすべて青。
しかし——
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クライアント社長は帰国
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後任は方針変更
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6年後も社内の記憶は「赤い研修」だけ
原因設計の話も、無償対応の話も、すべて忘れられていました。
ミニサマリー
👉 ブランドの汚点は、説明より長く生き残ります。
Q6. 本当の失敗は、どこにあったのか?
失敗は、やり直しをしたことではありません。
失敗は、最初に断らなかったことです。
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分かっていた
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予測できていた
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それでも受けた
ブランドは、ICUで蘇生するものではなく、最初から守るものです。
ミニサマリー
👉 ブランドは「事前判断」でしか守れません。
Q7. 今回、私は何を変えたのか?
最近、大手多国籍企業のRFP対応で、「それは我々のスイートスポットではない」と気づきました。
今回は、
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やれること
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やらないこと
を明確に線引きしました。
もし他社に決まっても構わない。
ブランドを守って、また戦えるからです。
ミニサマリー
👉 断る勇気は、長期的な競争力です。
結論:ブランドは、売上よりも先に守れ
短期の売上は、長期の信頼を失えば、必ず消えます。
ブランドは、
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記憶に残り
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語り継がれ
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静かに評価を下げます
だからこそ、受ける仕事を選ぶこと自体が、リーダーの仕事なのです。
Action Steps(行動ステップ)
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クライアント要望がブランドに与える影響を考える
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「うまくいかない」と分かっている仕事は断る
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無理な設計には代替案か撤退を選ぶ
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スイートスポットを明文化する
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短期収益より、長期信頼を優先する
要点整理
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クライアントは去り、ブランドは残る
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最も高い仕事は「成果が出ない仕事」
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無償対応でも、ブランドの傷は消えない
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断る判断こそが、真のブランドマネジメント
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