なぜ日本の組織では「失敗」がイノベーションを殺すのか? ― 責任回避文化を超えて、学習する組織をつくるリーダーの条件 ―
なぜ誰も「自分のミス」を認めないのか?
欧米の訴訟社会では、「過ちを認めるな」が弁護士の常套句です。
ビジネスの世界でも同様に、失敗の責任を認めることにメリットはないと考えられています。
その結果、
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責任転嫁
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犯人探し
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下への押し付け
が常態化します。
日本には、これとは別の、さらに巧妙な仕組みがあります。
Q1. なぜ日本では誰も個人責任を取らないのか?
日本社会は、集団意思決定という天才的な防御システムを築きました。
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みんなで決めた
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全員が関与した
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だから誰も悪くない
これにより、個人が責任を負う必要がなくなります。
管理職層にも、この考え方は深く染み込んでいます。
ミニサマリー
👉 集団責任は、個人責任を消す。
Q2. なぜ日本の管理職は「間違い」を認められないのか?
日本のリーダーは、能力ではなく年次と在籍期間で選ばれることが多い。
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優秀だからではない
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その年齢だから
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その順番だから
という理由で、管理職になります。
その結果、
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自信がない
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能力に不安がある
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面子を失うのが怖い
だからこそ、ミスを認めることができません。
ミニサマリー
👉 不安な上司ほど、完璧を装う。
Q3. この文化は、チームに何をもたらすのか?
結論は明確です。
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挑戦しない
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発言しない
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手を挙げない
イノベーションには、試行錯誤と失敗が不可欠です。
R&Dでは許される失敗が、通常業務では処罰対象になる。
結果、社員はアイデアを胸にしまい、会社は競争力を失います。
ミニサマリー
👉 失敗を罰する組織に、革新は生まれない。
Q4. では、どこから文化を変えるべきか?
答えは一つです。
ボス自身から。
エゴは誰にでもあります。
しかし、それを守るために組織を犠牲にしてはいけません。
ここで効くのが、デール・カーネギーの原則です。
Q5. なぜ「自分の間違いを認める上司」は信頼されるのか?
原則12:「自分の誤りをただちにこころよく認める」
これを実行できる上司は、部下から強い信頼を得ます。
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正直
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フェア
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人間的
だからこそ、部下も挑戦できるのです。
ミニサマリー
👉 上司の正直さが、心理的安全性をつくる。
Q6. なぜ「途中経過の称賛」が重要なのか?
原則27:「ほんのわずかな改善でも、すべて、惜しみなく、心からほめる」
変化は一気には起きません。
途中で評価されなければ、人はやめてしまいます。
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ゴールだけ褒める
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結果だけ評価する
これでは、挑戦は続きません。
ミニサマリー
👉 称賛は、行動の燃料。
Q7. なぜ叱責より「自分の失敗談」が効くのか?
原則24:「相手に注意をするときは、まず自分の失敗談を話す」
これにより、
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防御が下がる
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対話が生まれる
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修正が可能になる
ただし、これは上司が完璧でないことを受け入れた時のみ可能です。
ミニサマリー
👉 弱さの共有は、強さになる。
Q8. なぜ日本人は昇進を断るのか?
「出る杭は打たれる」この教訓を、日本人は幼少期から学びます。
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目立たない
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手を挙げない
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リスクを取らない
昇進=失敗リスクと認識されているため、優秀な人ほど慎重になります。
ミニサマリー
👉 昇進拒否は、能力不足ではなく恐怖。
Q9. どうすれば挑戦する組織をつくれるのか?
鍵は、失敗の意味づけです。
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失敗=無能
ではなく -
失敗=学習
と定義を変えます。
「失敗したのではない。うまくいかない方法が分かっただけだ」
このメッセージを、上司が一貫して示し続けることが重要です。
ミニサマリー
👉 学習文化は、時間と一貫性で育つ。
要点整理
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日本の集団責任文化は、革新を阻害する
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上司の完璧主義が、挑戦を止める
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ミスを認める上司ほど、信頼される
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失敗を学習に変える文化が競争力を生む
「責任回避の組織」から「学習する組織」へ
変革は、制度ではなく態度から始まります。
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