リーダーシップ

なぜ職場では「愚かな質問」が消えてしまうのか? ― ブレインストーミングとリーダーシップの本質 ―

リーダーは、本当に学べているのか?

私は大の ブルース・リー ファンですが、
彼をリーダーシップ思想家として捉えたことはありませんでした。

ところが、こんな言葉が彼のものとして紹介されていました。

「賢い人は、愚かな質問から多くを学ぶ。
愚かな人は、賢い答えからほとんど何も学ばない」

本当に本人の言葉かは分かりません。
しかし、職場の現実を驚くほど正確に突いている洞察です。

ミニサマリー:
問題は引用の真偽ではなく、そこに含まれるリーダーシップの本質です。

なぜ上司は「愚かな質問」を切り捨ててしまうのか?

多くの上司は、「それは的外れだ」「以前にやった」「非現実的だ」と即座に判断します。

特にブレインストーミングでは、上司が 裁判官・陪審員・処刑人 を同時に務めがちです。

「場を回しているつもり」が、実は 創造性の首を絞めている ことに気づいていません。

ミニサマリー:
評価が早すぎる上司の存在が、思考停止を生みます。

日本の会議で、なぜアイデアが出にくいのか?

日本では、上司が同席しているだけで

  • 忖度

  • 遠慮

  • 空気読み

が一気に増幅されます。

ブレインストーミングは「自由な発想」の場のはずが、実際は アイデアの解体ショー になりがちです。

上司の鋭い包丁(日本の包丁のように切れ味抜群)が、出てきたアイデアを次々と切り刻みます。

結果、部屋は墓場のように静まり返ります。

ミニサマリー:
日本的上下関係は、創造性に強いブレーキをかけます。

「愚かな質問」は、なぜ価値があるのか?

愚かな質問は、

  • 非論理的

  • 想定外

  • 範囲外

だからこそ価値があります。

人は通常、論理的・連続的に考えます。
それは改善(カイゼン)には向いていますが、突破口を開く発想 には弱いのです。

愚かな質問は、思考の流れを破壊し、「それをどう直せば使えるか?」という創造的修正作業を引き起こします。

ミニサマリー:
愚かな質問は、創造性の起爆剤です。

なぜ上司の「賢い答え」は、実行されないのか?

日本の職場では、上司=経験も情報も最も持つ「賢者」になりがちです。

上司は善意で「珠玉のアイデア」を放ちます。
しかし部下はすでに「忙しすぎる」「また新しい話か」と内心で距離を取っています。

結果、

  • 実行されない

  • 誰も責任を持たない

  • 時間だけが過ぎる

という状態が生まれます。

ミニサマリー:
知恵は与えただけでは、価値になりません。

リーダーが越えるべき「所有権の壁」

古い格言にこうあります。

「意に反して説得された人は、結局何も変えない」

人は 自分が関わって生み出したもの に責任を持ちます。
デール・カーネギーには、こんな言葉があります。

「人は、自分が創るのを手伝った世界を所有する」

だからこそ、

  • 部下に考えさせる

  • 愚かな提案を歓迎する

  • 創造のプロセスに参加させる

ことが不可欠なのです。

ミニサマリー:
当事者意識は、参加からしか生まれません。

要点整理

  • 愚かな質問は、創造性の敵ではなく味方

  • 上司の評価癖が、アイデアを殺している

  • 賢い答えは、所有されなければ実行されない

  • 人は「関わったアイデア」に責任を持つ

次のブレインストーミングで、 あなたは進行役を手放せますか?

そして、最初に出た愚かなアイデアを、歓迎できますか?

そこから、本当の学習と創造が始まります。

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デール・カーネギー・トレーニングは、1912年米国創設以来、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、エグゼクティブ・コーチング、DEIなど、世界中で100年以上企業と個人を支援してきました。

東京オフィスは1963年設立、日本企業と外資系企業の成長を支え続けています。

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