営業で信頼を得る「信頼の言葉」とは?
初回接触で安心感をつくり、自然に質問へ進む営業の基本
営業の場面で、顧客が心の中で気にしていることは大きく2つあります。
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本当に必要なものを選べるか
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必要なものに対して払いすぎないか
さらに、その背景には、営業担当者に対する不信感や警戒心 が存在することも少なくありません。
そのため、初回接触でいきなり商品説明に入ると、相手は警戒したまま話を聞くことになります。
そこで重要になるのが、「信頼の言葉」です。
信頼の言葉とは、
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誰が話しているのか
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どんな会社なのか
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なぜ話を聞く価値があるのか
を短時間で伝えるメッセージです。
この一言があるだけで、その後の商談の進み方は大きく変わります。
信頼の言葉とは何か?いつ使うのか
信頼の言葉とは、初めて接触する相手に安心感を与える短い導入メッセージです。
使う場面は次のようなときです。
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初対面の商談
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電話営業
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オンライン商談
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メールの最初
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紹介後の最初の会話
ここで重要なのは、これは、商品説明ではないという点です。
信頼の言葉の目的は、売り込むことではなく、信頼関係の入り口をつくることです。
そしてその後に
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質問をする
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相手の状況を理解する
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適切な提案をする
という流れにつなげます。
ミニまとめ
信頼の言葉は営業トークではなく、信頼関係づくりの第一歩です。
今すぐできる行動
電話用・オンライン用・対面用の信頼の言葉を1つずつ用意してみましょう。
なぜ質問の前に信頼を築く必要があるのか
営業担当者は自社の商品に自信を持っています。
しかし顧客はまだそれを知りません。
顧客はまず次のことを考えています。
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この会社は信頼できるのか
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営業されるだけではないか
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自社の事情を話して大丈夫か
この状態でいきなり課題を質問しても、本音の情報は出てきにくくなります。
だからこそ営業では、質問の前に安心感をつくることが重要になります。
デール・カーネギーの営業哲学でも、人は安心できる相手に対してより率直に話しやすくなると考えられています。
ミニまとめ
質問の質は、信頼の質に左右されます。
今すぐできる行動
次の商談で、最初の1分で信頼をつくる言葉があるか確認してみましょう。
信頼の言葉の基本構造
毎回使える5つのステップ
営業で使いやすい信頼の言葉には、再利用できる基本構造があります。
1 自分+会社+何をしているか
まずは、誰で、どの会社に属し、何をしているかを一言で伝えます。
例
「こんにちは、〇〇と申します。
デール・カーネギー・トレーニング東京で、営業力やリーダーシップ強化の研修を担当しています。」
2 共感を呼ぶ課題提示
顧客が感じていそうな課題を伝えます。
例
「最近、多くの企業様から、オンライン営業で顧客との関係づくりが難しいというご相談をいただいています。」
3 実績や証拠
似た企業の事例や成果を示します。
例
「同様の課題を持つ企業様で、営業成果の改善につながったケースもあります。」
※数字を使う場合は必ず事実に基づくことが重要です。
4 質問の許可を得る一言
ここで、すぐ売り込むのではなく、状況を伺う許可を得ます。
例
「御社にもお役に立てる可能性があるかもしれません。
もしよろしければ、いくつか状況を伺ってもよろしいでしょうか。」
5 忙しい場合は面談を提案
相手が忙しい場合は、次の打ち合わせを提案します。
例
「もし今お忙しいようでしたら、改めて少しお時間をいただければと思います。今週か来週でご都合のよいタイミングはありますか。」
ミニまとめ
信頼の言葉は
安心
↓
共感
↓
実績
↓
質問の許可
という流れで構成されます。
実務で使える信頼の言葉の例
「こんにちは、〇〇と申します。デール・カーネギー・トレーニング東京で、営業力やコミュニケーション力強化の支援をしています。
最近、営業チームがオンライン環境で、顧客との関係づくりに苦労しているというご相談をよく伺います。
実際に同様の企業様で、営業成果の改善につながったケースもあります。
御社にも何かお役に立てる可能性があるかもしれません。
もし差し支えなければ、いくつか状況を伺ってもよろしいでしょうか。」
よくある失敗
いきなり商品説明を始めてしまうこと
多くの営業担当者がしてしまうのが、
信頼づくりを飛ばして
いきなり商品説明に入ることです。
しかし信頼がない状態では
どれだけ情報を説明しても
「売り込み」
と受け取られやすくなります。
営業では次の順番が重要です。
信頼
↓
質問
↓
理解
↓
提案
今日からできる5つの実践
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自社の「何をしている会社か」を一文で書く
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顧客が共感する課題を3つ用意する
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実績や事例を2〜3個整理する
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質問の許可を得る一文を準備する
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面談提案の聞き方を練習する
要点整理
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買い手は、不要なものを買うことと、高く買いすぎることを警戒している
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信頼の言葉は、初回接触で信頼をつくる短い導入メッセージである
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良い構成は「自己紹介 → 課題提示 → 実績 → 許可取り → 面談打診」
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質問の前に信頼をつくることで、顧客は本音を話しやすくなる
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いきなり機能説明に入るより、安心感をつくってから対話に進む方が効果的
FAQ
信頼の言葉(Credibility Statement)とエレベーターピッチは同じですか?
近い考え方です。
どちらも短く明快で、話を続ける価値を感じてもらうことが目的です。
営業実務では、質問の許可取りまで含めて考えると使いやすくなります。
実績を示すときに数字は必要ですか?
数字は説得力を高めますが、事実として確認できるものに限ることが大切です。
不確かな数字は、かえって信頼を損ねる可能性があります。
なぜ質問の前に許可を取るのですか?
顧客は見知らぬ相手にすぐ課題を話すとは限らないためです。
許可を得ることで、安心感と協力姿勢が生まれやすくなります。
初回接触で機能説明をしてはいけませんか?
必ずしも避けるべきではありませんが、先に信頼形成を行う方が、相手は話を受け入れやすくなります。
アポイント打診が押しつけがましくならない方法はありますか?
はい。相手に選びやすい選択肢を示すと、自然に次の予定を決めやすくなります。
営業力と信頼構築力を高めたい企業の方へ
デール・カーネギー・トレーニングは、100年以上にわたり、営業・コミュニケーション・リーダーシップ分野で世界中の企業を支援してきました。
日本では60年以上にわたり、日本企業・外資系企業の営業チームに対して、商談力、質問力、信頼構築力、提案力の強化を支援しています。
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