リーダーシップ

有能なマネージャーが備えているコーチング・スキル

有能なリーダーになるためのヒント

競争相手の後塵を拝してばかりでは、ペースの速い現代のビジネス社会で生き残ることはできません。マネージャーには様々な役割がありますが、共通して求められていることは成果を示すことです。そして、その目標を達成する方法は、優秀なコーチになることに他ありません。マネージャーは部下に何を、いつ、どのようにすべきかを指示することはできますが、彼らが仕事に全力で打ち込むようなやる気を引き出すことができるのは優秀なコーチだけです。問題点を指摘するだけの人が多い中、コーチはその問題解決をサポートします。リーダーの立場にあるたいていの人は、単に部下に「ニンジンをぶらさげる」だけでしょう。しかし、コーチは、個人が最大限のパフォーマンスを上げるようモチベーションを上げ、高いレベルに維持しなければなりません。あなたが部下に効果的なコーチングを行うことでより有能なリーダーになれるためのヒントをいくつかご紹介します。

 

  1. 話を聞く

「インナービュー(単なるインタビューではない)」を積極的に行い、その個人についてより深く理解しましょう。家族のこと、人生の楽しい時期や苦難であった時期について話し合いましょう。そして彼らが苦難の時期をどう乗り越えたかを聞き出してあげましょう。熱中していることや関心事、彼らにとっての価値は何かを見つけましょう。そうすればあなた方のコミュニケーションとチームワークは劇的に改善するでしょう。

 

  1. 洞察的思考を用いた質問を用意しておく

部下がある仕事を終えるごとに、そのプロジェクトにおいて彼らが成果として達成できたことを3つ、また改善できる分野を1つ挙げてもらいましょう。そして彼らが改善を要するエリアで成果を上げることができたなら、ぜひ彼らの質の高い仕事を心から褒めましょう。

 

  1. 否定的な意見を避けない

優れたチームは、各メンバーの率直な意見や考えを考慮します。ともすれば否定的または矛盾するフィードバックやコメントを無視する方が楽ですが、実は最も反対しているメンバーは逆に解決策の強力なサポーターになりえるだけでなく、異なる視点からの貴重な「気付き」を与えてくれることを考慮に入れておきましょう。マネージャーはビジネス戦略や戦術のプランニングを、最前線から少し距離のある「作戦本部」で行っていることも多いでしょう。現場で実際に起きていることを正確に理解、適切な指示を与えるには、チームメンバーの洞察力に頼ることも多いのではないでしょうか。そのチャンスをあなたのエゴや立場、あるいはあなた自身の時間管理の欠如によって台無しにすることは許されません。

 

  1. あなたが完璧であると装わない

組織内で起きた過去の失敗例を取り上げることも大切です。しかしそれは否定的な含蓄ばかりではいけません。まずメンバーとの信頼を築き、直面した同様の問題に関連づけ、どのようにそれをどう解決したかについて説明しましょう。その当事者自身ではなく、原因となった行動に焦点を当てましょう。そのメンバーが決して悪い人物ではないと彼らを安心させることが大切です。そしてあなた自身の失敗について、さらにそれが今の自分を形成するのに貴重な学習の機会であったかについて話しましょう。思い出してください!あなたもかつてルーキーの頃は今の彼らと同じ立場だったでしょう。その時のあなたは完璧でしたか?

 

  1. 自尊心を育てる

コーチングの際に最も時間を費やすことは、実は恐怖心を失くすことと自信を高めることの2点です。社員の実績を正当に評価しましょう。または、彼らの存在と仕事がいかに重要かを伝えて励ましましょう。ちなみに取り繕ったお世辞はいけません。実際に評価すべきことを探し、それについてよかった点とその理由を具体的に伝えましょう。

 

  1. 自分の行動を信じる

コーチングは大変な仕事ですが、それ自体に脚光が当たることはめったにありません。しかし、パワフルで頼られるコーチになることで、チームに奇跡を起こさせ、同時に各メンバーが達成感を得られるように動機付けることができます。あなたの仕事はメンバーを育てること、そしてこれは時間を要します。多忙な中にも時間を作り、コーチングの時間を惜しまないようにしましょう。

 

 

 

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