ビジネス力を底上げするハイブリッド学習戦略
デジタル・トランスフォーメーションは、ほぼすべての物事に及んでいます。業務からIT、マーケティング、人事に至るまで、人々の働き方を変える新しいテクノロジーが日々開発され続けています。経営幹部は、コスト削減、生産性の向上、そして激しい競争市場で存在感を示すための必要なイノベーションとして、デジタル・トランスフォーメーションに注目しており、パンデミックなどの危機がその緊急性をますます高めています。
学習と開発(L&D)部門もデジタルトレンドの例外ではなく、新しいテクノロジーは、人々がいつ、どのように学習するかにおいて革命をもたらしています。人工知能(AI)、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、モバイルアプリケーションといったL&Dテクノロジーが日々進化する一方で、多くの専門家や実務家は、これらの新しい学習方法をいつ活用すべきか判断に苦慮しています。理想的な組み合わせを定義する研究はほとんどなく、L&Dチームは、デジタル研修と従来の対面研修を学習過程の、いつ、どの段階で、どのようなコンテンツに活用すべきかについて明確な推奨事項を得られていません。こうした状況を踏まえ、私たちは複数のL&D専門家にインタビューを行い、ソフトスキルの開発を目的とする場合、学習プロセスをデジタルプラットフォームに移行できるかどうか、また移行すべきかどうかについて、意見を集めました。
本書では、上記の疑問に答え、インタビューや研究、経験に基づき、トレーニングの種類と個人の段階に応じた適切な混合型学習のあり方について、指針とベストプラクティスを確立することを目的としています。このテーマについては、まだ有力な独立した調査が不足しており、様々な意見が存在するため、万能なアプローチは存在しないと考えています。その中でも効果的な学習提供のフレームワークと考えられるものを以下に紹介します。これは、当社が「パフォーマンス向上プロセス」と呼んでいるもので、気づき、経験、そして持続を通じて、学習者がパフォーマンスの変化を実践・維持するために必要なスキルと習慣を身につけることを強化するためのものです。混合型トレーニングの提供モデルを詳しく説明する前に、まず、人材育成の責任者や育成される側の観点から、市場における需要を取り上げます。