リーダーシップ

ハーバードより大切なこと — リーダーシップ原則を“日常業務”に生かす力

なぜ名門ビジネススクールでは、日常のリーダーシップが学べないのか?

ハーバード、スタンフォード、INSEAD。世界最高峰のビジネススクール。
私も幸運にも、それぞれでエグゼクティブ教育を受けました。多国籍の仲間たちと議論し、学び合う日々。インド人クラスメートが即興で作った“スタンフォード・ソング”は、今でも忘れられません。

しかし、帰国して仕事に戻ると気づきます。
飛行機だけでなく、授業内容も「3万フィート上空」にあったのだと。
理論は壮大でも、デスクの上の現実とはかけ離れている。
だからこそ、地に足のついた原則が必要なのです。

ミニサマリー: 高度な理論よりも、日常の“原則実践”がリーダーを育てる。

理論と現場をつなぐ「橋」とは?

それがデール・カーネギーのリーダーシップ原則です。
例えば原則22:「まず感謝と誠実な称賛から始める」
当たり前のようですが、実際にできているリーダーは少ない。
上層部のプレッシャーや業績の数字に追われ、部下への感謝を後回しにしていませんか?
小さな「ありがとう」が心理的安全性をつくり、チームの活力を生み出します。

ミニサマリー: 感謝は“優しさ”ではなく“戦略”である。

なぜ日本企業では失敗が許されず、イノベーションが止まるのか?

日本では「失敗=罪」。
シリコンバレーで称賛される“Fail faster(早く失敗せよ)”は、日本ではキャリアを終わらせます。
その結果、人はミスを隠し、挑戦を避け、イノベーションは止まります。
原則23:「人の誤りを間接的に指摘する」
原則26:「相手に顔をつぶさせない」
これは東洋的価値観ではなく“人間的真理”です。
さらに原則24:「他人を批判する前に、自分の誤りを話す」
この姿勢が信頼と学びの文化を育てます。

ミニサマリー: 「顔を立てる文化」が、「挑戦できる組織」をつくる。

どうすれば「命令」ではなく「問い」で人を動かせるか?

原則25:「命令する代わりに質問する」
昔の上司は「スーパービジョン=超視野」を誇りましたが、今は複雑すぎて誰も“全体”を見通せません。
だからこそ「質問力」がリーダーの新しい武器。
問いかけ、沈黙し、相手に考えさせる。
それが人を育て、チームの知恵を引き出します。
日本のビジネスでは「正しい答え」よりも「正しい質問」が評価されます。

ミニサマリー: “指示”ではなく“問い”が、部下の思考を鍛える。

なぜこれらの原則は普遍的なのか?

これらはシンプルに見えて、実行が難しい。
しかし、繰り返すうちに“習慣”になり、無意識でも体現できるようになります。
リーダーシップとは理論ではなく、日々の行動に宿る。
それを支えるのが「原則を生きる」という姿勢です。

ミニサマリー: 理論ではなく、原則の“習慣化”こそが真のリーダーシップ。

要点整理

  • ビジネススクールは理論を教える。デール・カーネギーは「人間理解」を教える。

  • 感謝と称賛が心理的安全性を生む。

  • 「顔を立てる」文化がイノベーションを支える。

  • 命令ではなく質問で人を動かす。

  • 原則を習慣化することで、リーダーは進化する。

デール・カーネギー東京では、リーダーが「原則を生きる」ためのトレーニングを提供しています。

 

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デール・カーネギー・トレーニングは、1912年に米国で創設されて以来、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、エグゼクティブ・コーチング、DEI分野で世界中の企業と個人を支援してきました。東京オフィスは1963年に設立され、日本企業と外資系企業の成長を支え続けています。

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