ぬるま湯営業から抜け出す——日本の営業に再び情熱と信頼を取り戻す方法
なぜ日本の営業担当者はモチベーションを維持できないのか?
新しい年が始まると「今年こそは」と気持ちを新たにしますが、多くの営業担当者にとっては同じサイクルの繰り返しです。
日本では固定給+ボーナス、または固定給+歩合の仕組みが一般的で、成果が低くても生活できてしまいます。
さらに、業績不振による解雇もほぼなく、結果として「ぬるま湯営業文化」が形成されています。
ミニサマリー: 外部の圧力ではなく、内側から湧き上がる意欲こそが本当のモチベーションです。
営業の成功を支える基本とは何か?
伝説のNFLコーチ、ヴィンス・ロンバルディが言ったように、
「フットボールはブロッキングとタックルの基本に勝敗がある」。
営業も同じで、開拓(prospecting)と成約(closing) がすべての基本です。
新規顧客を探す「ハンター」であり、既存顧客を大切にする「ファーマー」でもなければなりません。
営業の本質を表す3つの言葉があります。「知ってもらう」「好かれる」「信頼される」。
ネットでリードを得ることはできますが、信頼と好感は人間的な接点からしか生まれません。
ミニサマリー: 営業の原点は「認知・好感・信頼」。人との関係づくりがすべての成果の基盤です。
初回の印象が信頼を左右する理由
顧客との「真実の瞬間(Moment of Truth)」は、商談前から始まっています。
ヤン・カールソン氏の著書『真実の瞬間』が説くように、顧客接点のすべてが信頼を構築または破壊します。
しかし、多くの日本企業では営業以外の社員に「顧客対応の責任感」や「当事者意識」を教育していません。
電話応対でのちょっとした冷たさや無関心が、企業全体の印象を損なっているのです。
ミニサマリー: 組織の全員がブランドの顔。小さな対応の積み重ねが信頼を築きます。
コミュニケーションの一貫性が信頼を生む
メッセージが人によって変わると、一瞬で信頼は崩壊します。
東京で知り合った営業担当者と話していたところ、次に本社のアメリカ人担当者から全く違う説明を受け、取引をやめた経験があります。
一貫性と誠実さこそ、顧客が「この会社は信頼できる」と感じる基準です。
ミニサマリー: 一貫性と誠実さは信頼を生み、不一致は一瞬でそれを失わせます。
要点
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日本の営業文化には「安全すぎる」構造がある。自発的な動機づけが鍵。 
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営業の基本は開拓と成約。ハンターでありファーマーであれ。 
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顧客接点に関わる全員が信頼形成の担い手。 
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メッセージと対応の一貫性が長期的な信頼を築く。 
デール・カーネギー・トレーニング東京について
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