リーダーシップ

率先してアクションを起こす人になりましょう

最初の1歩を踏み出す前に、後ろに引きずっている重荷を捨てる

美容業界、ダイエット、ファッション、娯楽施設等々に多額のお金が使われています。成功のイメージを頭に描くことができるおとぎの国があります。これに反して現実は、我々は背が低かったり、高かったり、やせすぎていたり、太りすぎていたり、貧しかったり・・・等々なのです。俳優、スポーツ選手・スター、業界のトップたちは夢を実現させているようですが、我々は毎日ぎりぎりのところで生きています。

 

裕福な両親のもとに生まれていたら、近所の環境がもっと良かったら、もっといい街、もっと良い国であったらいいな、と望みは尽きないのです。もっと良い教育を受けたい、良い仕事を得たい、より良い将来がほしいと。生活していく中で、もっと人より優れていたらと望みがちです。

 

そんなことを望んではいけません。人より優れてはいないからです。今持っているものがすべてなのです。過去の出来事は変えられない。しかし、だからといって将来もこれがすべてというわけではありません。

 

多くの人が間違いを犯し、誤った選択をしてしまい、あさはかな道を行き、良くない連中とつるんでしまうのです。それらをしっかり受け入れ、抵抗するのはやめましょう。過去の過ちを取り消すことはできないのです。後ろを振り返らず、前を向くことにそのエネルギーを使いましょう。過去にとらわれないようにしましょう。自分自身の弱みではなく、強みを見つけましょう。

 

以上のことはすべてすばらしく立派に聞こえるのですが、実際はどうすればよいのでしょうか。そうです、まずは自ら率先してアクションを起こす人にならなくてはいけません。大災害が起こったときには、最初にアクションを起こす人はまず飛び込んで人々を救います。人命救助の手順にそって強い精神で現場から安全な場所へ救うのです。

 

白馬の騎士は今すぐに駆けつけてきて救ってくれるわけでもないので、われわれ自身がアクションを起こしたほうがよさそうです。自分自身で救済計画を立て、アクションを起こすのがよいのです。

 

しかし、最初の1歩を踏み出す前に、後ろに引きずっている重荷を捨て去らなければなりません。これらは物理的・肉体的な障害ではなく、精神的な障害です。過去からの脱却からはじめる必要があります。残酷さ、悲しみ、不当、ばかげたこと等々が我々に次々と襲ってきます。我々は極端に運が悪いのです。それでも前進しなくてはなりません。

 

ただし、過去に起こったことを忘れなければならないとは言っていません。過去を忘れることなどおそらく不可能なことなのです。過去のことにも関わらずそれを未だに毎日引きずっている無意味なことから自らを開放するのが重要です。目の前にあることに着目することです。私たちのコントロールの中心に何があるか考えることです。

 

もし、昨日のことが忘れられずに今日のことに集中できないのであれば、決して自由に開放されることはないでしょう。昨日から脱却し、今日に集中するには、心配している要素を基準枠から取り外すことです。過去を思い出すところまでは良いのですが、心配している部分をはずしてしまう必要があります。心配していても何も変われません。思い出すのは結構、しかし、心配するのは止めましょう。ガラスの壁、天井、窓、床、玄関のある密封した記憶の家で、中身は見えても何も外へ抜け出してこないようにするのです。気持ちの中でそうしてみるのです。そうすれば、心配の要素が抜け出してきて今日を脅かすことはありません。

 

そのうえでギアを入れ替えて自分自身の強み、自分の資産価値を探りましょう。ここで資産価値といいましたが、何をいうのでしょうか。時間があるではありませんか、これこそがあなたが持っている最大の資産価値なのです。時間を有効に使うにしても、使わないにしても、時間は過ぎていきます。資産価値として使える時間を見出すことにより、優位なポジションについてスタートを切ることができ、その時間をいかに有効に、効果的に、そして生産的に使うかを考えるようになります。

 

自分自身で詳細なビジョンを作ってみましょう。近い未来、どこでどのようにしたいのか。次にそのビジョンの達成をサポートする重要な一連の目標を立ててみましょう。目標は正確で、明確で、現実的な実行ステップに細かく分けられ、ビジョンの目的が実現可能でなければなりません。そして、費やせる時間をすべて投入してこれらの行動ステップを実行していかなければなりません。この過程で前進する勢いがつき、さらに段階を追って作り上げていくことができます。これを実行するのにかかるコストは何でしょうか。自分の持っているすばらしい資産価値である時間のほんの一部ではないですか。

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