プレゼンテーション

心をつかむプレゼンの構成方法 パート2

ソート・リーダーシップ・シリーズ ビジネスプロ #4 (プレゼンテーション)

聞き手の心をつかむプレゼンの構成方法パート1に続き、今回はプレゼンの進行を見ていきましょう。まずは、プレゼンの冒頭構成に目を向けたいと思います。聞き手が受ける第一印象と強く結びつく部分です。例えば、冒頭をジョークで始めたいなら、パンチの弱い平たんなものを入れたあかつきには、プレゼン自体の印象がネガティブなものになります。ぼんやりふわっとした入りでプレゼンを始めれば、聞き手の注意力も終始散漫なものになるでしょう。不確定要素の多い始め方をしたらどうでしょうか。聞き手の頭の中は混乱から入りますので、本筋に戻ってもらうことだけで苦労することになるでしょう。我々のプレゼンの冒頭は、聞き手の注意をこちら伝えたい重要なメッセージに引き込む始まり方をする必要があるわけです。

 

さて、プレゼンの始め方ですが、お勧めする方法の一つに質問形式でスタートする方法があります。きわめて効力が高い方法の一つです。

 

聞き手に実際に答えを求めた問いかけなのか、はた我々全員が考えるべき議題の提案なのか、そんな問いを投げかけることで、聞き手は全体に『ある緊張感』が出て、聞き手の注意を自分に向けることができるのです。

 

我々が次に何を言おうとしているのかに、聞き手は興味津々になるのです。
他に、メッセージに関連する著名人の言葉の引用をするのも効果的です。我々の伝えたいメッセージに、より説得性を付けることが可能になるのです。

 

説得性という意味では、統計の数字を示すのも効果的です。数字は確固たる証拠であり、聞き手に対して我々のメッセージは単なる意見ではなく事実に基づく内容あると示すことができるのです。

 

聞き手が想定もしていなかったような、驚くような発言をすることも、注意を引くのには良い方法のひとつです。刺激的な発言をして次いでその意味を説明するようにしましょう。

 

勿論、結論をかかげるという王道スタートを切ることは、いつの時代でも効果的です。そこから先のプレゼン時間を結論の意味を説明するために使うわけです。

 

王道というだけあって、プレゼンを何度か聞いたことのある方にとっては刺激に欠けるものでもあります。できれば使用は控えめにしましょう。『第一印象』なのです。『意外性のない、知ってるもの』で始まれば、『注意散漫』が次に続くのは目に見えています。

 

プレゼンの冒頭とは、聞き手の注意を惹きだけではなく話題の方向性を打ち示す大切な機会なのです。頭の中にぽっと浮かんだコメントではなく、大胆かつストレートに聞き手に伝わる話出しを心がけましょう。次に、我々と聞き手との間に存在する、『見えない壁』の崩し方の方法を幾つかご紹介したいと思います。

 

聞き手と我々の間にある『見えない壁』の崩し方にはどんなものがあるでしょうか。お勧めの行動としましては、プレゼン当日に時間に余裕を持って到着することです。

 

これは、参加者の方々と交流をもつ時間を作ることが目的です。出来るだけ多くの方々に、当日トピックについて興味度合いはどうか、体験や意見、どんな思いを持たれているのかを聞き出すのです。そこで出た意見を実際のプレゼンの中で引用することで、聞き手の当事者意識は非常に高いものになるでしょう。我々と聞き手が、同じ意見を共有した同士のようになるわけです。

 

聞き手の理解を深める手助けとなるスライドも、当事者意識を高めることが出来ればたくさん用意する必要もなくなります。聞き手に我々が何を言わんとしているのかが通じている状態ですから、写真や表、簡易化した略式データを使いながらスピーチを始めることができます。『複雑でない』ということは、プレゼンにおいて大きなメリットになります。我々の目をスクリプトやデータから離して、聞き手とのアイコンタクトに使うことが出来るからです。聞き手にとって明快で見やすく分かりやすいことを大前提に、我々にとっても進行しやすく伝えやすい内容を作るように心がけましょう。

 

 

Dr. Greg Story

President of Dale Carnegie Tokyo Japan

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